アニキ攻守で全開 交流戦でも“守備に就く”

[ 2011年4月28日 06:00 ]

雨のマツダスタジアムでキャッチボールする金本

 右肩故障からの再起を期す阪神・金本知憲外野手(43)が敵地ではDH制適用の交流戦でも継続的に左翼守備に就く可能性が出てきた。真弓明信監督(57)が開幕後も良好な状態を維持している右肩を考慮して見通しを明かした。

 パ球団の主催試合ではDHを使える交流戦。昨季同様のDH=金本という大方の予想に真弓監督は首を振った。「いや、まだ決めていない」。人選を「その時の調子や状態にもよるから」と保留にした。金本の状態を憂慮した答えではない。むしろ逆だ。DHではなく現状と同じ左翼起用が十分に可能だと見ていた。

 「いまは守備のことはそこまで心配はしていないから。DHの使える試合でも(左翼を)守れるんじゃないかなと思っている」

 確かに開幕から12試合を消化して懸案された送球動作に関しては大きな不安は見せていない。山脇守備走塁コーチも「状態はいい。普通に投げられているから」と強調。DH出場という選択肢がある交流戦でも左翼守備を回避する特段の理由は見あたらないという判断だ。攻守のリズムを大事にする金本にとってもDHではない完全出場は望むところだろう。チームにとってもDH枠を林威助(リンウェイツゥ)らに振り分けることでより攻撃的な打線編成へ幅が広がる。

 開幕から低調だった打撃も26日の広島戦で今季初の適時打を含む2安打を放ち、真弓監督にも「内容がよくなってきている」と上昇の兆しを感じさせたばかり。故障からの復帰で慎重に滑り出した今春、徐々に歩みにも勢いが出始めた。交流戦が始まる来月17日まで約3週間、金本も猛虎も全開が待ち遠しい。

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