古巣は石巻…久古、被災地に贈る初登板初勝利

[ 2011年4月25日 06:00 ]

<広・ヤ>プロ初勝利でウイニングボールを手に笑顔のヤクルト・久古

セ・リーグ ヤクルト8-3広島

(4月24日 マツダ)
 ヤクルトのドラフト5位左腕・久古(きゅうこ)がプロ初登板初勝利を挙げた。逆転された6回、なお1死二、三塁でマウンドへ。ピンチの場面だったが「初登板だから逃げずに打者に向かって投げよう」と誓った。

 岩本を二ゴロに打ち取ったが、続く代打・小窪には死球。それでも動じずに石原を一飛に抑えて追加点を与えなかった。すると7回に畠山の逆転2ランで、その裏の2死一塁まで投げた久古に白星が転がり込んだ。

 中継ぎで唯一の左腕は「素直にうれしい」と笑みをこぼした。昨年まで社会人の日本製紙石巻に在籍。東日本大震災で宮城県石巻市の工場が被災するなど被害が出て、野球部の仲間はがれきの撤去作業などに従事している。

 「石巻では本当にお世話になった。被災して大変な中で少しでも恩返しがしたい」。そう言った久古は言葉を続けた。「ウイニングボールは石巻の会社に送りたい。応援してくれる人たちのために」。ルーキーはプロ初勝利で恩返しをした。

 ≪松井光が危険球退場≫松井光(ヤ)が登板初球を広瀬(広)の頭部付近にぶつけ危険球退場。退場処分は今季両リーグ初。1球で危険球退場は昨年甲藤(ソ)以来史上7人目となり、ヤクルトでは06年高井以来2人

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2011年4月25日のニュース