球児、国内FA取得も「興味ない、使うことない」

[ 2011年4月24日 06:00 ]

キャッチボールする藤川

 阪神・藤川球児投手(30)が23日、出場選手登録日数が8年に達し、国内フリーエージェント(FA)の資格取得条件を満たした。将来の大リーグ移籍を希望している藤川は、権利を行使しないことを明言。甲子園球場での練習後には早速、球団側から残留を要請されたが、シーズンに集中したいとして、交渉は一時凍結となった。頼れる守護神が、まずは虎の6年ぶりのV奪回へ全力投球する。

 プロ13年目で苦労して取得した国内FA権にも興味はなかった。藤川はあっさりと権利を行使しないことを明言した。

 「実感はある、あるよ。あるけど(自分にとって)意味はないから。意味がないというより興味がない。これから色々な感情も芽生えてくるかもしれないけど、使うことはないでしょう」

 高知商から1998年ドラフト1位で入団。プロ入り後はケガに泣かされたが、2002年にようやくプロ初勝利を挙げた。リリーフ転向後の05年には「火の玉ストレート」を武器に、勝利の方程式「JFK」の一角としてリーグ優勝に貢献。07年オフには将来的に大リーグでのプレーを希望していることを表明し、以降はポスティング・システム(入札制度)での海外移籍を訴え続けてきた。昨オフも「26歳になって決めたわけだから変えるつもりはない。変えたら球団にも野球にも失礼」と思いを語っていた。現時点で国内移籍に関心を示さないのは当然だろう。

 球団側はこの日の練習後、今季初めて交渉の場を持ち残留を要請した。ねぎらいの言葉をかけるとともに、今後も不可欠な選手であることを伝えた。本人も「すぐに話してもらってありがたいです」と球団の誠意を受け止めたが、シーズン中ということもあり、交渉は一時凍結。沼沢球団本部長は「またシーズン後半になった時、代理人と話します」と語るにとどめた。

 「しっかりプレーしていくことには変わりはない。やることは一緒なので」。22日の横浜戦(甲子園)で3者連続三振を奪うなど好調を維持している守護神。今は目の前の試合に集中するだけだ。

続きを表示

2011年4月24日のニュース