24人起用の落合監督…「不思議なゲームでした」

[ 2011年4月17日 06:00 ]

<中・神>渋い表情の中日・落合監督

セ・リーグ 中日1―1阪神

(4月16日 ナゴヤD)
 今季両リーグ最長の4時間2分の熱戦の末、ドロー。中日の落合監督は「いいんじゃない。負けなかったから」といつもの淡々とした口調で言った。つぎ込んだ投手の数はセ・リーグ2位タイとなる9人。一塁ベンチ内の選手名を記すボードには、投手の名前は1人も残っていなかった。

 最後のイニングとなった延長11回には1死満塁のサヨナラ機をものにできず、指揮官は「不思議なゲームでした。何を言ったらいいかな」と振り返った。

 3回2死、それまで完璧に抑えていた小笠原が脚を気にするしぐさを見せて降板した。マウンドに上がったのは山内。急な登板ながら120キロ台の変化球を低めに集め、5回まで1人の走者も許さない好投を見せた。

 その投球に応えようと、5回2死二塁で荒木が一塁線を破る適時二塁打。「山内が頑張っていたから、何とか点を取りたかった」。しかし直後の6回、山内に代わった3番手の三瀬がよもやの失策。2死一、三塁で平野の何でもないゴロをしっかりと捕球しながら、大事にいきすぎたのか一塁へ悪送球、同点とされてしまった。

 ここからは我慢比べ。河原、浅尾、岩瀬…。森ヘッドコーチがマウンドに足を運ぶたびに、ブルペンに控える投手の数が減っていく。延長10回には平井。11回に先頭のマートンに三塁内野安打を許すと、左腕の小林正がマウンドへ。すでに試合時間は3時間30分をオーバー。延長12回に入ることはないため、ベンチは惜しげもなく投手をつぎ込んだ。最後は2死二塁で9番手・鈴木が新井を二飛に。この時点で負けはなくなったが、勝ちは奪えなかった。

 ベンチ入り25人のうち、捕手の前田を除く24人を起用する総力戦。「不思議なゲームでした」。落合監督は最後に同じセリフを口にして会見を締めた。

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