「必殺仕事人」高須“中間守備”で併殺完成

[ 2011年4月17日 06:00 ]

<楽・オ>8回表(オ)1死一、三塁、森山の二ゴロを捕球した高須(左)は一塁走者・坂口にタッチ

パ・リーグ 楽天2―1オリックス

(4月16日 甲子園)
 絶妙のポジショニングと、瞬時の判断力が問われた。楽天1点リードで迎えた8回1死一、三塁のピンチ。森山のゴロを正面で受けた楽天二塁手・高須は、一塁走者の坂口を一塁方面へ追い詰めタッチしてから一塁ベースを踏んで併殺を完成。三塁走者の生還が早いとベンチを飛び出したオリックス・岡田監督の抗議も実らなかった。

 1点勝負で前進守備が必要だったが、高須は背後への警戒も忘れなかった。ゴロを受けても走者が二塁へ向かうラインより前では、一塁走者に背後を抜けられる。そうなると併殺は4―6―3のプレーとなり、チーム屈指の俊足・森山では一塁がセーフになる可能性が高い。「進塁するライン上にいましたから。(走者が)止まってくれて良かった」と中間守備に近い陣形に下がり、背後のスペースを消していた。進路を断たれた一塁走者の坂口も「僕の判断ミス。でも(二塁方向へ)ぶつかっていっても難しかった」と振り返った。

 「少ない時間で一生懸命考えた。まぐれですよ」と高須は照れたが、星野監督は「高須が冷静にタッチしてベースを踏んだ」と絶賛。岩村、松井稼と大リーグでも二塁の名手に挙げられた2人を獲得しても、万全の信頼を置き正二塁手の座を託す。野村元監督から「必殺仕事人」と評された35歳14年目のベテランが、快進撃の脇をがっちり固めている。

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2011年4月17日のニュース