本拠開幕戦で驚異の粘り 同点打の梵「赤松さまさま」

[ 2011年4月16日 06:00 ]

<広・巨>9回2死二塁、梵の中前適時打で二塁走者の代走・赤松が同点のホームイン(捕手・鶴岡)

セ・リーグ 広島4―4巨人

(4月15日 マツダ)
 マツダスタジアムを大興奮が支配した。1点を追う9回2死走者なし。絶体絶命の場面から赤ヘル打線が驚異的な粘りを見せつけた。石井が四球を選び、代走・赤松が梵の5球目に二盗に成功。直後、梵が巨人守護神・山口から同点中前適時打を放った。

 「よく走ってくれた。赤松さまさまです」

 普段はクールな梵も声を弾ませる。適時打の時点で時計の針は午後9時30分。3時間半ルールで引き分けとなったが、赤ヘル軍団には勝ちに等しい引き分けだった。

 野村監督はかすれた声で興奮を隠そうともしなかった。「ベテラン(石井)に頭が下がる。赤松の勇気も称えたい」。手元のタイマーには試合開始から3時間半が経過するとブザーが鳴るように設定している。だが大興奮でそれも聞こえなかった。「次、誰(投手)が行くんだって聞いたら、高(守備走塁コーチ)に“終わりです”って言われたよ」。最後まであきらめない。チームの姿勢を示した本拠地開幕戦だった。

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