沢村熱投も7回に交代 巨人、山口打たれ広島とドロー

[ 2011年4月15日 21:50 ]

7回、2点を失い降板する巨人・沢村(右端)

セ・リーク゛ 巨人4―4広島

(4月15日 マツダ)
 広島は9回に1点を勝ち越されたが、その裏、梵の適時打で追い付いた。なおも2死二塁のサヨナラ機は逃し、引き分けた。巨人はプロ初登板の沢村が6回2/3を2失点(自責点0)と好投を見せたが、継投に失敗し逃げ切れなかった。

 広島は15日、マツダスタジアムで巨人と対戦。広島はソリアーノ 、巨人のドラフト1位・沢村が15日の広島戦(マツダ)でプロ初登板初先発した。

 初回、巨人は四球の脇谷と右前打の小笠原を塁に置きラミレスが左翼へ先制の2号2ランを放ち沢村を援護。

 マツダスタジアムのマウンドに上がった沢村は、広島先頭の梵を一塁ゴロ、東出を遊ゴロに打ち取った後、好調の3番広瀬に右前に運ばれると、4番トレーシーのところでボークでいきなり得点圏に走者を背負う。しかし落ち着いてトレーシーを左飛に打ち取り無失点でプロ初回を終えた。2回も3者凡退に打ち取り、上々のスタートを切った。

 3回は2死を取った後で梵に左方向に運ばれ、ラミレスが取りそこね二塁打に。さらに梵に対して無警戒、三盗を許して初めて三塁に走者を背負ったが、東出を一塁ゴロに打ち取り無失点。
 4回は好調・広瀬に中前打を打たれ初めて先頭打者を塁に出した。トレーシー、栗原を打ち取った後、岩本に中前に運ばれ2死一、二塁とされたが天谷を1球で二塁ゴロに打ち取り、ここも無失点。5回も代打・丸に安打を許したが梵を併殺に打ち取り、これで勝ち投手の権利を得た。

 6回の攻撃で見せ場がやってきた。巨人は2死ながら満塁の場面で打順は沢村。代打かと思われたが、そのまま打席へ。マウンドも広島ルーキーの岩見。沢村は粘りに粘ったが、最後はボール球を振らされ三振。新人対決は岩見に軍配が上がった。

 その裏、3者凡退で完封ペースかと思われたが、7回に落とし穴が待っていた。1死から岩本の三塁ゴロをライアルが悪送球、走者を出してから崩れた。続く天谷に右中間オーバーの三塁打で1点。さらに代打・前田智に犠飛を打ち上げられ2点目。ここで原監督が交代を告げ、沢村のプロ初登板は終わった。

 この伏線となったのは巨人打線の拙攻。初回の3点の後3、4、6、7回と何度も突き放す好機をつかみながらあと1本が出ない。8回も先頭・長野が出て盗塁したものの亀井、谷の代打攻勢が実らずこの回も無得点に終わった。

 8回、巨人はロメロが登板。1死後、広瀬四球、トレーシーに17打席目の初安打を許して一、二塁。ここで栗原が左方向へ二塁打。広瀬が還り同点、トレーシーはホームでタッチアウトになったが、広島がついに同点においつく。同時に沢村の勝ち投手の権利も消えた。

 9回、巨人は坂本三塁打、脇谷の二塁打で1点を勝ち越し。しかしその裏、広島は9回2死から梵の適時打で再び同点に追いついた。続く東出は中飛に倒れ3アウト。3時間30分を超えて新しいイニングには入らないというルールのため、結局引き分けに終わった。

 ▼巨人・ラミレス 高めにくるスライダーを巧く叩くことができた。初登板の沢村に少しでも楽な気持ちでマウンドに上がれるようにしてあげたいと思っていた。そういう意味でも先制点を取れてよかったよ(先制の3ラン)

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