マエケンぼう然「最悪の投球をしてしまった」

[ 2011年4月13日 06:00 ]

<神・広>6回無死一、二塁、新井に中前適時打を打たれた前田健はガックリ

プロ野球 セ・リーグ 広島4-7阪神

(4月12日 甲子園)
 絶対エースが敵地に沈んだ。2年連続2度目の開幕投手を務めた広島・前田健太投手(23)が6回5失点と炎上。今季初黒星を喫するとともに、チームも7年ぶりの開幕黒星となった。打線は計11安打を放つなど、根気強く阪神投手陣を攻めたが、あと一歩届かず。きょう13日はプロ入り以来、阪神戦5勝無敗の篠田を先発に立てて巻き返す。

 痛恨の投球だった。前田健はチームの屋台骨を背負うエースとして、最も悔いを残す形で2年連続の開幕戦を終えた。

 「最悪の開幕戦。自分の中で最悪の投球をしてしまった。打たれた球も自分がしっかり投げた球を打たれたという印象がない…」。6回5失点。本領を発揮せぬまま、マウンドを去ったエースは強く唇をかみしめた。

 前田健が「最悪」としたのは、味方が点を取った直後の失点だ。初回、1点リードをもらった状態で登板したが、マートンに先頭打者本塁打を被弾。3―2と勝ち越した直後の6回には無死一、二塁から新井に同点適時打を浴びると、その後も野選、犠飛で2点を失い、簡単に逆転を許した。「勝ち越してもらって、あの回を抑えないといけない。点を取られるタイミング、取られ方も悪かった」。勝利への機運を下げた投球を、右腕はいつまでも悔やんだ。

 心身ともに万全の状態で名誉のマウンドに上がった。前田健は「去年は“絶対緊張する”と思って、緊張する準備をしていったんですよ。でも意外にしなかった。先発はセレモニーに参加しませんから」と話したことがある。開幕特有の緊張感は盛大なセレモニーによって、増大する。だが先発投手はその間、ブルペンで投球練習をしているため、必要以上の緊張がない。「気負いとかはなかった。去年と同じで平常心でした」と振り返った。東日本大震災の影響でオープン戦中止が相次ぎ、観客の前での投球が3月6日ロッテ戦(尾道)以来となる巡り合わせもあったが、一切の言い訳をしなかった。

 チーム7年ぶりの黒星スタート。それでも野村監督は「振り返ればいろいろあるが、僕は次に期待します」と変わらない信頼感を示した。帰りのバスに乗り込む間際、前田健は力強い口調で言い切った。「今日は終わってしまったので、この後からは勝てる投球をしていきたい」。これが本来の姿でないことは誰もが知る。絶対エースは悔しさを糧に、チームを勝利へと導き続ける。

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