嶋が届けた 楽天に東北に「特別な」1勝

[ 2011年4月13日 06:00 ]

<ロ・楽>7回2死一、三塁、左越えに3点本塁打を放ち、指を天に突き立てる嶋

プロ野球 パ・リーグ 楽天6-4ロッテ

(4月12日 QVC)
 プロ野球が12日、セ・パ同時開幕を迎えて各地で熱戦が繰り広げられた。被災した仙台を本拠地に持つ楽天は、開幕戦で昨年日本一のロッテ相手に会心の逆転勝利。選手会長でもある嶋基宏捕手(26)が同点の7回、今季1号となる決勝3ランを放って被災地で応援するファンに元気と勇気を届けた。震災の影響で、開幕が延期して18日遅れでやってきた「春」。「がんばろう!日本」をスローガンに復興支援を誓う選手のプレーを、全国で多くのファンが楽しんだ。
【試合結果】

 左翼席の大歓声を確認した嶋は、右手人さし指を空に突き上げた。一塁ベースを回ると4度ガッツポーズ。この試合が持つ意味を痛いほど知っているからこそ、感情が爆発するのも当然だった。

 「東北の皆さんと一緒に戦っている気持ちが打球に乗ったんだと思う。とにかく、東北の皆さんと一緒に戦っている思いで。スタンドに入った瞬間は鳥肌が立ちました」

 両球団の本拠地がある千葉、仙台はともに震災で被害を受けた。試合前には左翼席の楽天応援団が「頑張れ東北!」を連呼、右翼席のロッテ応援団も「がんばろう!日本」と声を合わせるなどエールの交換も行われた。負けられない一戦。同点の7回2死一、三塁だった。第1、第2打席は凡退の嶋は、狙い球を直球に絞って迷わず振った。「1、2打席目は迷いがあった」。右打ちが持ち味の嶋が初球の137キロ高め直球を思い切り引っ張ると、打球は一直線で左翼席へと飛び込んだ。

 守備では4回1死三塁、金泰均のゴロを捕球した岩村が本塁送球。タイミングはアウトも、スライディングした三塁走者・荻野貴の左膝で嶋はミットをはじき飛ばされて先制点を失った。「1点目は僕のミス。クマさん(岩隈)にも迷惑をかけた。何とか取り返したかった」。ベンチでは星野監督から「休んでいいぞ」と声を掛けられたが「いきます!」と即答。バットでミスを取り返した嶋に指揮官も「ブロックが甘くて蹴飛ばされたけど意地を見せたな。嶋の底力を見た」と称えた。

 「144試合のうちの1試合ですけど特別な勝利」と嶋。がんばろう!日本――。楽天が特別なシーズンを、最高の形でスタートさせた。

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