ドラ1トリオ抜けても…初先発の早大左腕が完封

[ 2011年4月10日 06:00 ]

<東大・早大>東大打線に7安打を浴びながらも完封勝利を飾った早大先発・大野

東京六大学春季リーグ 早大4―0東大

(4月8日 神宮)
 昨秋優勝の早大は東大との開幕戦で、リーグ戦初先発の大野健介投手(4年)が、7安打無失点の快投。初勝利を完封で飾った。早大で初先発初勝利を完封で飾ったのは07年の須田幸太(横浜)以来。岡村猛新監督(56)の下、連覇に向けて好発進した。なお、第2試合の慶大―立大は雨のため順延となった。

 最後の打者を見逃しの三振に仕留めた大野健の顔に、パッと笑みが浮かんだ。あの笑顔は健在だった。「正直疲れましたけど、最後は本当にホッとしました」。1メートル69の小柄な左腕。低めへのスライダーを制球良く集め、走者を出しても得点は許さなかった。

 06年夏の甲子園は2年生で出場。2回戦で敗れたが、常に笑顔で投球する姿が話題となり「ほほ笑み王子」と呼ばれた。斎藤の後を追うように早大進学。しかし斎藤、大石、福井のドラフト1位トリオの壁は厚く、昨年まで先発機会はなかった。

 「あの3人に負けたくないと思ってやってきたけど、先発できなかったので今年に懸ける思いは強かったです」

 3年間、ブルペンから斎藤の投球を見てきた。「どんなにコンディションが悪くても自分の投球をするところが凄い」。この日は雨で足場が緩む中、先輩のような粘り強い投球を披露。斎藤からエースの座を引き継いだ大野健が、チームを連覇へと導く。

 ◆大野 健介(おおの・けんすけ)1989年(平元)10月9日、東京都生まれの21歳。桃園三小2年で野球を始める。静岡商2年春からエースで06年夏の甲子園に出場。2回戦で福知山成美に敗れた。08年入学後、昨年までの3年間の通算成績は9試合に登板して0勝0敗、防御率は2・70。1メートル69、65キロ。左投げ左打ち。

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2011年4月10日のニュース