G倒へ準備OK!マートン、今季も内海カモ!?

[ 2011年4月7日 06:00 ]

練習試合<巨・神>4回2死二塁、内海(右)から右前適時打を放つマートン

練習試合 阪神5-5巨人

(4月6日 相模原)
 阪神が巨人戦「勝率10割」で開幕を迎える。6日の練習試合(相模原)は、1番のマット・マートン外野手(29)が打線をけん引。内海から3打数2安打1打点をマークし、昨季16打数7安打とカモにした左腕をまたも攻略した。試合終盤に追い上げを許して5―5で引き分けたものの、今春の対巨人の成績は4戦して2勝2分け。本番G倒へ、予行演習はバッチリだ。

 マートンらしい、スライスの利いた打球が右中間を破った。プレーボール直後の第1打席。カウント2ボール2ストライクから、巨人先発・内海の内角高めのストレートを右へ持っていった。これで悠々と二塁をおとしいれると、平野の三塁内野安打で塁を進め、新井の遊ゴロの間に生還。広角に打ち分けられる安打製造機の「ダブル」が先制の起点となった。

 「状態はどんどんいい方向に向かっている。開幕へ準備することを一番に考えているよ」

 好相性は年をまたいでも変わっていない。巨人の左のエースから昨季は2本塁打を含む16打数7安打。打率・438と打ちまくった。この日も初回に続き、4回2死二塁で技ありの右前適時打を放ち、マルチヒットを記録した。これで今春の対戦成績も6打数3安打の5割となった。

 「ウツミはいいピッチャーだし、自分に対してもアジャストしてきている。ただ、自分も常にアジャストしようとしているからね」。相手投手が研究を重ねてきても、それを上回る攻略法を探し求める。一時的に陥った不振から完全に脱出し、和田打撃コーチも「最初に塁に出るか出ないかで点の入り方が変わってくる」と復調を喜んだ。

 開幕を目前に控えながら、この日も無観客下の試合となった。マートンが守る右翼後方では、前日に続き数人の猛虎ファンがサクの隙間から声援を送った。それに手を振り応える背番号9。試合後には球場外で待ち構えていたファンに対して率先してサインした。

 「いつも応援してくれている。アイ、ラブ、ジャパニーズファン!」

 助っ人の活躍が効いて奪った5点。試合は9回に阿部がつかまって白星こそ逃したが、開幕前の巨人戦を2勝2分けの無敗で終えた。「負けるよりは勝つ方がいい」と真弓監督。「練習試合と公式戦では気合の入り方が変わってくるから」と付け足すことも忘れなかったが、表情からは手応えが伝わる。

 東日本大震災の影響による開幕延期で9月20日以降の試合が追加されたセ・リーグ日程がこの日発表され、シーズン最後の3連戦となる10月10~12日の相手は、その巨人となった(広島、ヤクルトとの各1試合は日程未発表)。宿敵に強さを誇示して向かう今季。覇権奪回が最終局にもつれこんだとしても、恐れることはない。

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2011年4月7日のニュース