黒田 野茂超え4年連続白星発進も「悔しかった…」

[ 2011年4月5日 06:00 ]

ジャイアンツ戦の7回に勝ち越し、コーチ(右端)に肩をもまれるドジャース・黒田

ナ・リーグ ドジャース7―5ジャイアンツ

(4月3日 ロサンゼルス)
 ドジャース・黒田がジャイアンツ戦で今季初登板し、7回を6安打3失点。日本人投手として99~01年の野茂(ブルワーズなど)と並んでいたシーズン初登板での白星を、4年連続に更新した。

 7回を84球で投げきった。しかしベンチへ戻る黒田は、厳しい表情でグラブで左足を叩いた。5回までソロ本塁打のみの1安打に抑えながら6、7回に失点して同点に。「悔しかった」とこぼしたが、直後に打線が4点を勝ち越し。「すぐに勝ち越してくれたので、勝ちが付いて良かった」と勝利の味をかみしめた。

 キャンプから習得に取り組んだカーブは計5球を投げた。うち4球がボール球で「もっと簡単にストライクを取れれば」と課題を残した。一方で宝刀スライダーが威力を発揮。2回1死からは打者14人を連続で打ち取った。「1球で打ち取れた場面もあったし、積み重ねていけば相手のデータにも残る。年間を通して去年より球種が増えるのはいい」と振り返った。

 ド軍との3年契約を終え、昨オフは残留か日本球界復帰かで揺れた。しかし「愛着のあるチーム、仲間とプレーしたい」と再契約。2月の渡米前には日本三景の一つ、安芸の宮島(広島県)で、親日家の同僚イーシアのために名前&背番号を彫った箸を購入した。プレゼントされた3番打者は「試合前の食事はこの箸で食べている」と愛用し、この日も7回にダメ押し適時打。黒田の勝利を引き寄せた一打に「効果抜群だよ」と感謝した。

 昨季の世界王者を相手に開幕4連戦を3勝1敗と勝ち越したドン・マッティングリー新監督も「チーム全員が黒田に勝たせたかった」と話した。頼りがいのある仲間と支え合いながら、黒田の4年目が始まった。

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