震災で実家の銭湯倒壊…独立L入り・金村「じっとしていられない」

[ 2011年4月3日 10:59 ]

 独立リーグ、BCリーグの信濃入りが決まった前阪神・金村暁投手(34)=1メートル87、85キロ、右投げ右打ち=が2日の試合前、球場内で入団会見を行い、「まだまだ投げられる。原点に返る気持ちでやる。BCリーグを盛り上げていきたい」と決意を明かした。韓国球団のオファーを待ちながら、3月から信濃の練習に参加。その中で、若手選手のひたむきさや地元の人の温かさに触れた。「この人たちを優勝させたい」。技巧派右腕の心は決まった。

 東日本大震災では気仙沼市で両親が経営する銭湯が倒壊した。「じっとしていられない。自分から動かないと」。海外ではなく、日本で野球をすることで家族を勇気づける意図もあった。

 佐野監督は「(NPB通算)89勝は私の背番号。何か縁がある」と上機嫌に話しながら、「体調さえ万全になれば、いい戦力になる」と期待を込めた。今後は金村自身「7割くらい」という右肩の状態を見ながら、起用法を決めていくという。16~18日の開幕3連戦で登板する可能性もある。

 背番号は、4年連続2ケタ勝利を記録した日本ハム時代と同じ「16」に決まった。今度は赤いユニホームで優勝請負人を目指す。

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2011年4月3日のニュース