巨人・バニスターも制限選手 無断帰国し勝手に引退

[ 2011年4月3日 06:00 ]

  巨人のブライアン・バニスター投手(30)が2日、3月15日付で制限選手公示された。再来日の意思がないことから巨人が、日本プロ野球組織(NPB)の加藤良三コミッショナー(69)に申請し受理された。

 バニスターは東日本大震災後の3月15日、米国に無断帰国。3月末に「再来日の意思がなく引退する」と連絡があった。球団関係者は「かなり一方的。代理人も含めて断固、厳しく対処する」と説明。米国を含む他国リーグへ移籍ができない拘束力を持つ制限選手とする決断に至った。

 日本復帰の可能性を残して1日に日本初の制限選手公示された横浜・リーチとは異なり、ペナルティーの意味合いが強く公示日も無断帰国した15日に設定。野球協約では制限選手の年俸に関し「1日につき参稼報酬の300分の1に相当する金額を減額できる」とあり、年俸1億2000万円の同投手は2日の時点で760万円分(40万円×19日間)減額となる。原監督は「われわれはもっと大事な仕事に集中するだけ」。ヤクルトに所属していた父も左肩手術明けの90年4月下旬に退団し、当時の野村監督が酷評。父は米球界で復帰したが、バニスター自身は選手生命の危機を迎えた。

 ◆ブライアン・バニスター 1981年2月28日、米アリゾナ州生まれの30歳。南カリフォルニア大から03年ドラフト7巡目でメッツ入団。06年にメジャーデビューし、ロイヤルズに移籍した07年に12勝9敗、防御率3.87。新人王投票でレッドソックスの松坂(4位)を上回る3位にランクされた。メジャー通算5年間で37勝50敗、防御率5.08。1メートル85、98キロ。右投げ右打ち。

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2011年4月3日のニュース