斎藤 被災の故郷、ファンへ全力プレーを誓う

[ 2011年4月1日 06:00 ]

開幕前日、練習中に笑顔を見せるブルワーズ・斎藤

 ブルワーズの斎藤隆投手(41)が31日(日本時間4月1日)の開幕レッズ戦に向け、最終調整を行った。相手を座らせてのキャッチボールに加えて、ダッシュを繰り返した。

 正午すぎの練習開始時は出身の仙台市を思わせる吹雪も。家族や友人が東日本大震災で被災しただけに「もしもプレーする姿がほんの少しでも復興への気持ちに勇気を与えることがあるなら、この上ない幸せ」と神妙な面持ちで語った。

 父親の実家がある宮城県東松島市野蒜地区は壊滅的な被害を受け、伯父ら近親者は避難所で暮らす。「家族、友人が今も厳しい状況にいるので複雑な開幕になる。スポーツは平和の象徴で、普通に生活できた上にあると強く感じる」と話す。

 クラブハウスには東北出身の在米邦人から花が届けられた。添えられた手紙には「東北出身の代表としてMLB(大リーグ)で頑張ってください」とあった。球団も義援金を募るイベントを発表。本拠地開幕戦の4月4日(同5日)ブレーブス戦では収益金から寄付することも決めている。「マウンドに上がったらできるだけのことをする。それだけはファンに誓う」。野球で姿勢を示すことが、日本への思いにつながると信じて、マウンドに立つ。

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2011年4月1日のニュース