松坂「準備100%」西岡には“無言のゲキ”

[ 2011年3月28日 06:00 ]

<レッドソックス・ツインズ>ツインズ戦で好投した松坂

オープン戦 レッドソックス8-9ツインズ 

(3月26日 フォートマイアーズ)
 レッドソックスの松坂大輔投手(30)が26日(日本時間27日)、オープン戦最終登板のツインズ戦で、6回5安打1失点と好投した。5年ぶりの対戦となった西岡剛内野手(26)には全球種を投じ、3打数無安打。連続試合安打を13で止めた。オープン戦ラスト3試合の防御率は1・62。今後は31日(日本時間4月1日)にシート打撃に登板し、自信を持って4月6日(同7日)インディアンス戦に向かう。

 先輩大リーガーとして、1年目の西岡に送る無言の激励だった。3打席計12球。松坂は自らの持つ全球種を投じた。

 「ツヨシ(西岡)は壁に当たることもあると思う。大リーグの投手は内外角に球種を投げ分けるし、今のうちにいろんな球を見ることが大事」

 初回無死二塁では内角を徹底的に攻め、一ゴロ。3回は一転、外角スライダーから入って、カウント2ボールから低めのツーシームで左飛に。5回2死一、三塁では追い込んでから高めのつり球の後、縦に落ちるストレートチェンジで勝負。親指を添え、中指と人さし指の間から抜く新球で、バットに当てただけの二ゴロに仕留めた。これがメジャーの投球とばかりに、内外角、高低をワイドに使い、13試合連続安打中の男を沈黙させた。

 ツ軍とは5月6日(日本時間7日)から4連戦があり、松坂の登板も予想される。「100%見せる必要はない」と全体的には直球、カットボール中心で手の内を隠したが、西岡と、もう一人の打者だけは違った。

 3番・マウアーだ。最近5年で首位打者3度の強打者には、球種の完成度を確認した。「(マウアーには)試しながらの意味合いが強かった。厳しい攻めをしなければ打ち取れないというのが分かった」。1打席目は初球の外角直球を簡単に左越え適時二塁打された。3回の2打席目は、1ボール1ストライクからストレートチェンジを落としたが反応せず。結果的に内角ツーシームで中飛に打ち取ったが、ストレートチェンジの切れの向上と、微妙な制球を開幕までの課題に挙げた。

 オープン戦ラスト3試合は16回2/3を投げ3失点と結果を残した。「開幕を迎える上で戦える準備は100%できた。でも、本当に大事なのは開幕してから」。完全復活を懸ける土台は固まった。

 ▼日本時代の松坂VS西岡 04~06年の3年間で、プレーオフを含めて公式戦11試合で対戦。通算成績は西岡の31打数8安打、打率・258、2打点、0本塁打、9三振。日本での初対決は04年9月1日(千葉マリン)で、1三振を含む3打数無安打。今季のレ軍とツ軍の対戦は、5月6日(日本時間7日)からの4連戦(ボストン)と8月8日(同9日)からの3連戦(ミネアポリス)の計7試合。

 ≪倫世夫人も支援活動≫倫世夫人(36)も、東日本大震災の被災者への支援活動を本格化する。レ軍婦人会がボストン市内のレストランの協力を仰ぎ、1日の売り上げを義援金に充てることになった。「皆さんが協力していただけると言ってくれていますし、複数のプランが出てきています」と語った。この日の試合前には正面ゲートで、フォートマイヤーズ市内のホームレス救済へ、食料支援のチャリティー活動に参加。「参加させてもらって勉強になります」と話した。

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