CS、日本シリーズを2週間延期…かん口令で一体感

[ 2011年3月27日 06:00 ]

オーナー会議を終え会見を行う議長の楽天・島田オーナー(左)と加藤コミッショナー

 12球団の臨時オーナー会議(島田亨議長=楽天オーナー)と実行委員会の合同会議が26日、都内で開かれ、4月12日セ、パ同時開幕に伴ってクライマックスシリーズ(CS)、日本シリーズを2週間延期し、12球団で東日本大震災の被災地の復興支援活動を行うことなどを決定。12球団が一体となって国難とも言える事態に取り組んでいく姿勢をアピールした。

 オーナー会議に実行委メンバーが入るのが異例なら、会議後の対応も異例だった。会見に臨んだ島田議長、加藤良三コミッショナー以外は全員が沈黙。徹底したかん口令が敷かれた。広島・松田元オーナーは「いっさいしゃべらん。男の約束は守る」と一言。会議後に予定された巨人・滝鼻卓雄オーナーの取材も急きょ中止された。個々に異なる意見が出ては一体感を損なうためだった。

 政府からの要請まで受け、セとパ、そして選手会と足並みの乱れが目立った開幕延期問題。球界首脳が集まるこの日は球界一体を示す絶好の機会だった。島田議長は「どう世論の賛同を得て試合をやり遂げるか。支援活動は12球団が選手会と一致団結して取り組む」と結んだ。プロ野球全体で復興支援する姿勢を表すスローガンは「がんばろう!日本」で調整中。これはセンバツや社会人野球と同じで、日本野球界はプロ・アマ一体で支援活動を行っていく。

 ◆決定事項 臨時オーナー会議での主な承認事項と決定事項は次の通り。

 一、公式戦開幕日をセ、パ両リーグとも4月12日とする

 一、日本シリーズの開幕を10月29日から11月12日に延期する

 一、パが10月14日、セが同15日に予定していたクライマックスシリーズの開幕を同29日ごろに遅らせる

 一、4月2、3日に12球団が慈善試合を行う

 一、東京電力、東北電力管内の6球団は停電対策、観客の安全対策を作成する

 ▼阪神・沼沢正二球団本部長(島田)議長とコミッショナーが会見で話されたことが全て。それ以上に話すことはありません。代表で話をされたので、話はしないことになっています。

 ▼広島・鈴木清明球団本部長(会見以外で出席者が話さないのは)意思は統一されている。(代表者が)統一見解を述べればいいだろう、ということです。

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2011年3月27日のニュース