松坂100万ドル寄付!三振基金も見直し継続支援用意

[ 2011年3月27日 06:00 ]

3月14日、レッドソックス所属の日本人選手4人は募金活動。言葉をかけながら松坂大輔の持つ募金箱へ募金する野球ファン

 レッドソックスは25日(日本時間26日)、松坂大輔投手(30)が東日本大震災の義援金として、球団を通じ100万ドル(約8200万円)を日本赤十字社に寄付したと発表した。昨季から始めた三振基金(1三振につき500ドル=約4万1000円)の見直しや、物資支援も検討中で、継続支援を目指す。松坂は26日(日本時間27日)ツインズ戦に登板し、13試合連続安打中の西岡剛内野手(26)と対戦する。

 松坂は連日、支援について球団とプランを練ってきた。被災者と被災地の復興を継続的にサポートするためだ。この日、発表された100万ドルの義援金は活動の過程でしかない。その思いから、コメントはしなかった。

 「僕は野球を通じてファンから力をもらい続けてきた。今度は僕にできることを継続して、考えていきたい」

 これまで、そう話してきた。昨年開始した三振基金についても、義援金に回す手段はないか、球団と検討を開始した。大リーガーとして、野球から離れることはできない。でも、結果を残せば、それが支援に直結することになる。

 「義援金だけでなく物資も含め、自分にできることをやっていく」。水や食料や衣類…。何が被災地に届けられるのか。関係者によると、松坂は日本の情報を整理した上で「複数のプランを同時進行でやろうとしている」という。球団の協力のもと、継続支援は大プロジェクトに発展しそうだ。野球との両立は負担も大きいが、倫世夫人(36)も積極的に活動を後押ししていく。

 14、17日にはオープン戦の本拠球場で岡島、田沢、正田らと募金箱を持った。その時の米国ファンの温かい声も支えとなっている。個人の力には限界があるが「小さな動きが集まれば、ゆくゆくは大きな力を生むと思う」と松坂は言った。

 この日は26日のツインズ戦に向け、軽めのキャッチボールとダッシュで最終調整を終えた。ツ軍西岡と日本時代の06年以来の対戦も控える。

 「シーズンを迎えるにあたって、今考得る100%の状態にしたい」。新たな使命を持って開幕を迎える。初登板の4月6日(日本時間7日)インディアンス戦へ、最高の結果と内容を求める。

 ▼レ軍トム・ワーナー共同オーナー 自然災害がもたらせた震災の中で、困難に面しても、日本はみんなで立ち上がろうとしているし、多額の義援金を通じて、素晴らしいチャリティー精神を示した松坂を誇りに思う。

 ≪岡島、正田、田沢も寄付≫レッドソックスの岡島、正田、田沢の3選手もそれぞれ寄付を行った。松坂を含めた日本4選手、そして球団のインターネットや本拠球場の募金なども合わせ、総額は130万ドル(約1億660万円)以上となった。また、球団とパートナーシップを結ぶ家電メーカー「船井電機」(本社・大阪府)との話し合いで、会見中に使用する背景板に「がんばろう日本」のロゴが新たに入った。

◆大リーグ選手や球団の主な被災地支援◆ 

イチロー(マリナーズ)義援金1億円
松井(アスレチックス)義援金5000万円
黒田(ドジャース)義援金5万ドル(約405万円)
高橋(エンゼルス)共同で支援プロジェクト立ち上げ
川上(ブレーブス)義援金5万ドル(約405万円)
井川(ヤンキース)地元で被災地の茨城県大洗町に支援物資
ヤンキース 義援金10万ドル(約810万円)
パドレス チャリティー試合を開催
ドジャース ドライブスルー方式の募金活動
レッドソックス 松坂ら日本人選手が球場で募金活動
マリナーズ 義援金20万ドル(約1620万円)

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