15日抽選も…東北監督「やる気になれない」

[ 2011年3月15日 06:00 ]

東北(宮城)と水城(茨城)の主将が欠席したセンバツのキャプテントーク

 第83回選抜高校野球大会(23日から12日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が15日、午前9時から大阪・北区の毎日新聞大阪本社オーバルホールで行われる。14日は東日本大震災の影響を受けた東北(宮城)、水城(茨城)を除く30校が参加して代表者会議、キャプテントークなどが行われ、キャプテントークの冒頭では30校の主将が震災の被災地、被災者に対して黙とうをささげた。

 東日本大震災から3日。15日の組み合わせ抽選会はもちろん、大会自体の参加も不透明となっている東北(宮城)の五十嵐征彦監督が、複雑な心境を明かした。

 「被害に遭われた方もたくさんいるのに、甲子園とは言ってられない。野球をやる気になれない。選手のケアが先決」。現在もまだ、選手数人が家族の安否を確認できない。地震発生時は練習中。選手は無事だったが、その後の2日間は避難所で過ごした。仙台市内の寮が使用できるようになった現在も水道などが使えず、食事も1日2食に制限されているという。

 高野連側の配慮で、試合は大会6日目第1試合に組み込まれた。それでも五十嵐監督は今後について「選手の家族の安否が分かった状況で動きだすことになる。(出場も含め)どうなるか今のところ分かりません」と苦しい胸の内を明かした。

 同じ東北地方の光星学院(青森)は、応援団が甲子園に来られないことが決定。仲井宗基監督は「こういう状況でも野球をやらせてもらえることに感謝しようと(選手に)話した。勝って恩返しをしたい」。また大館鳳鳴(秋田)の斉藤広樹監督は「ユニホームを着ている時は試合に集中しようと話している」とした。

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2011年3月15日のニュース