自信深めた矢先に…雄星「全然眠れなかった」

[ 2011年3月13日 06:00 ]

報道陣のインタビューに応える菊池雄星

 故郷のことを考えると胸が痛んだ。西武の2年目左腕・菊池の地元である岩手は、地震で大きな被害を受けた。発生から一夜明けたこの日は西武第2で練習。普段はBGMに流しているアップテンポの音楽も球団が自粛する中、黙々とメニューをこなした。携帯電話のメールで昨夜10時に実家の無事は確認できたというが、練習を終えた時点では電話はつながっていなかった。

 「きのうは心配してかなり動揺した。全然眠れなかった。余震もあって不安です」

 家族の安否は確認できたものの実家は停電、断水状態が続くという。「夜は寒くてどうしようもない。コンロで水を沸かして、カップラーメンを食べているようです」と家族のことを思いやって声を落とした。東北地方には、花巻東時代の仲間ら多くの知人がいる。「メールを送ったが返事がなくて連絡が取れない。そこが一番心配」と安否を気遣い、不安な心境を吐露した。

 11日に教育リーグ・ロッテ戦(ロッテ浦和)に先発。2回2失点も、西武のスコアラーのスピードガンは最速149キロを計測。自信を深めた矢先だったが、次回登板も白紙の状況だ。「こういうときこそ明るいニュースを届けられれば。でも、テレビは停電で見られないんですよね…」。不安の中でも前を向くしかない。

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2011年3月13日のニュース