甲子園という夢をありがとう…尾藤スマイルに最後の別れ

[ 2011年3月9日 12:10 ]

日本高野連の旗に包まれ、告別式場から出棺される尾藤公氏のひつぎ

 高校野球の和歌山・箕島高監督として1979年の春夏連覇を含む4度の甲子園大会制覇を果たし、6日に68歳で死去した尾藤公氏の葬儀・告別式が9日、和歌山県有田市の斎場で営まれ、79年夏に箕島高と延長18回の激闘を演じた石川・星稜高の山下智茂総監督らが「これからも天国で見守ってほしい」と別れを惜しんだ。

 山下総監督は高校野球史に残る一戦を「この2日間夢に出てくる」と忘れられない様子。「寂しい。宝物を失ったよう」と涙を拭った。和歌山大会でしのぎを削った智弁和歌山高の高嶋仁監督も「恩師を失った感じがする」と声を落とした。

 告別式には、約600人が参列。箕島高野球部OB会の児島昭人会長が「甲子園という夢をありがとうございました」と弔辞を読み上げ、選手を笑顔で見守る「尾藤スマイル」で甲子園に数多くの足跡を残した名将をしのんだ。

 出棺する際には、長男の強氏が「あなたの息子で幸せだった」と声を詰まらせながらあいさつ。周囲からはすすり泣く声が漏れ、参列者は尾藤氏に最後の別れを告げた。

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