開幕へ不安…ダル 右肘張りで10日の登板緊急回避

[ 2011年3月9日 08:20 ]

横田トレーナー(右)に右腕をみてもらう日本ハムのダルビッシュ

 日本ハムのダルビッシュ有投手(24)が右肘の張りを訴えて、先発予定だった10日の中日戦(岐阜)の登板を緊急回避することが8日、分かった。チームのオープン戦遠征には帯同せず、千葉県鎌ケ谷市の2軍施設で居残り調整した同投手は、右肘の違和感がぬぐえないことからブルペン投球を37球で中止。今後は18日のロッテ戦(QVCマリン)での復帰登板を目指すが、5年連続開幕投手が内定している25日の西武戦(札幌ドーム)へ大きな不安を残すことになる。

 異変はブルペンで起こった。チームの遠征から離れ、斎藤らと鎌ケ谷で居残り調整していたダルビッシュが投球練習を開始してわずか15分で中止。たった37球でマウンドを降りた。

 「きょうは全体的に良くなかった。きのうが練習休みとか、そんなのは関係ない。体の動きが悪かった」。いつもとは別人だった。腕の振りは鈍く、マウンドで跳びはねるようないつもの躍動感もなかった。

 実は、数日前からダルビッシュは右肘の張りを感じていた。前回登板となった3日のヤクルト戦(札幌ドーム)後は軽めのキャッチボールこそ行ってきたが、この日に症状を確かめる意味合いもあり、ブルペンに入ったが、本来の投球感覚が戻ることはなかった。練習後には球団首脳陣やトレーナーらと会談。予定されていた10日の中日戦の登板回避が急きょ決定された。同戦にはダルビッシュ2世の呼び声が高い2年目右腕・中村を代役先発に立てる。

 現時点で病院で精密検査を受ける予定はなく、「軽症」との見方もできるが、右肘だけに予断は許さない。今後は18日のロッテ戦での復帰を目指していくが、開幕までの実戦は残り1試合だけになる。ここ数年、右肩、右膝に痛みを訴えてきたことはあるが、右肘は過去にも張りを訴えた例はあまりない。田中、小谷野が相次いで右手を骨折し、チームが非常事態にあるだけに、ダルビッシュの回復具合が注目される。

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2011年3月9日のニュース