窮地で目覚めろ!秋山“背水”のオープン戦初登板

[ 2011年3月8日 06:00 ]

鳴尾浜球場から甲子園のクラブハウスへと向かう秋山

 いきなり正念場だ。春季キャンプから2軍調整を続けている阪神の2年目・秋山拓巳投手(19)が8日に皇子山で行われる西武とのオープン戦で先発することが7日、分かった。1軍の先発陣は軒並み好調を維持しており、アピール合戦に出遅れている秋山が開幕ローテーション争いに生き残るには、オープン戦初登板で内容も結果も求められる。飛躍が期待される19歳右腕が高いハードルに挑む。 

 オープン戦初登板がいきなり“ラストチャンス”となるかもしれない。鳴尾浜の選手寮で取材に応じた秋山には悲壮感が漂っていた。

 「結果重視?そうなると思います。自分はラストチャンスどころか…頑張るだけです」

 置かれた立場は十分理解している。春季キャンプは体力づくりに専念させる首脳陣の狙いもあって2軍スタートとなった。新たな取り組みとして空振りを取れる直球を習得すべく、中西2軍投手コーチとボールを上から叩く意識でフォーム修正にも着手。高校時代に記録した球速150キロの直球を取り戻すために連日ブルペンで精力的に投げ込みを続けた。

 しかし、結果が伴わない。今季初実戦となった2月16日の西武戦(春野)では2軍相手に被弾。1軍合流後の同21日の紅白戦(安芸)でも2回で4安打を浴び、キャンプ中の1軍昇格が見送られた。

 最も象徴的だったのは2日の教育リーグ・中日戦(ナゴヤ)だ。1イニングで2四球と制球を乱す珍しいパターンで3回3失点。マウンドで首を何度もかしげ、試合後は「投げるのが精いっぱいでした…」と弱気なコメントも残した。ここまで実戦3試合ですべて失点と不安要素ばかりが目立っている。

 オープン戦好調の投手陣は現在、開幕ローテーションの6枚のうち久保、能見、スタンリッジ、岩田、榎田と5枚までが固まりつつある。残り1枠のライバルも強力だ。ベテランの下柳に、5、6日のオープン戦で共に好投したメッセンジャー、小嶋、2軍には鶴もスタンバイしている。

 さらにオープン戦初登板の相手となる西武は、この遠征からフルメンバーで臨む予定。08、09年本塁打王の中村、09年最多安打の中島らパ・リーグを代表する強打者が待ち受ける。

 逆境は続くが、秋山が今季の目標である開幕ローテ入りの望みをつなぐには、とにかく快投を続けるしかない。1軍の舞台で再度チャンスが与えられたのも首脳陣の大きな期待の表れといっていい。

 昨年チームの連敗を止め続けて4勝を挙げた19歳の実力が試される舞台。一歩もひけないマウンドで秋山は必ず目覚める。

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