唐川“ヤサ男シュート”解禁!横浜打線を威圧

[ 2011年3月4日 06:00 ]

<横・ロ>解禁したシュートを投げる唐川

オープン戦 ロッテ5-3横浜

(3月3日 平塚)
 野球は顔でするものではない。甘いマスクのロッテ・唐川が手加減なしで内角をえぐった。初回1死二塁のピンチで横浜・森本に2球続けてシュート。森本の体をのけ反らせる見逃しストライクで追い込むと、3球目には一転して外角直球を投じて空振り三振。森本は「起こされた感じかな。球は良かったよ。あそこに投げられたら打ちにいっても打てない。違うリーグで良かった」と対戦を振り返った。

 昨年の春季キャンプでシュートを習得。5月に右手中指を骨折するまで投じていたが、8月に復帰してからは封印していた。シュートは中指に負担がかかることに加え、習得間もない新球は約3カ月のブランクを経ては実戦で制球できないと判断したためだった。この日、キャンプから再び取り組んだ球種を対外試合で初解禁したが、その理由が唐川らしい。

 「(打者に)僕は怖くないと思われていると思う。シュートはしっかり投げればいい球。内角を広く使えれば外角も生きてくる」。愛らしい優しい顔。18・44メートル向こうの相手に、顔ではなくシュートで威圧する。今季の生命線ともいえるボールを最大限に生かし、一転して外角へ。6三振は全て直球で奪った。成本投手コーチは「外の直球、スライダーだけでなく、内角のシュートもあるぞと打者に意識付けできる。うまく(シュートの)残像を使っていたね」とうなずいた。

 この日は登板前の調整も試した。立ち上がりをテーマに掲げ、通常30球程度のブルペン投球を42球に増やして肩を仕上げた。1年間ローテーションを守るため、唐川が着々と最終調整を進める。

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2011年3月4日のニュース