バレンティン150メートル“ハブ殺し弾”!

[ 2011年2月25日 06:00 ]

6回無死二塁、ヤクルト新外国人・バレンティンがこの日2本目のアーチを左翼場外に放つ

練習試合 ヤクルト5-2楽天

(2月24日 浦添)
 あまりの特大弾に、観客も「林の住民」も驚いたに違いない。ヤクルトの新外国人のバレンティン(レッズ)が同点の6回、楽天・岡本の高めのスライダーを振り抜いた。打球は左翼の防御ネットを越え、ハブの棲息地と言われる林に飛び込んだ。ひょっとすればハブを直撃する場外アーチは推定飛距離150メートル。不振に悩む右の大砲がハブ殺し弾で目覚めた。

 「いい感じで打つことができた。ここ数日、コーチと取り組んできた結果が出たよ」

 マイナー通算157本塁打を引っ提げての来日。首脳陣は日本の野球に慣れさせるべく、11日紅白戦からの実戦全試合に出場させた。しかし、23日までの7試合で18打数4安打1打点の打率・222、本塁打0。伊勢総合コーチは「米国より変化球の配球が多い日本で成功するために」と打撃フォーム改造を勧めた。ノーステップに近かった左足を上げ、手でテークバックを取ることで球を呼び込む打ち方に修正。2回にもバックスクリーン左に来日初アーチを放ち、伊勢道場の成果を「2発」回答で示した。

 真面目で内気なカリビアン。辞書を持ち歩き、日本語で仲間に話しかけるなどチームに溶け込もうとグラウンド内外で努力を重ねる。米国で対戦経験のある楽天・岩村は「いい力を持っているし、日本の野球に適応する能力がある」と太鼓判。ガイエルとの右翼争いを経て真の助っ人に脱皮する。

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2011年2月25日のニュース