6月復帰プランにNO!開幕目指す城島「気分を害しています」

[ 2011年2月20日 09:07 ]

一軍選手が歓迎セレモニーに参加する中、キャッチボールで汗を流す城島

 ジョーが怒りの反論だ。左膝半月板の縫合手術からの再起を目指す阪神・城島健司捕手(34)が、18日に首脳陣が示した6月復帰プランに「NO」を突きつけた。故障のリスクを冒してでも、3月25日のヤクルトとの開幕戦(神宮)に照準を合わせることを明言。強気の姿勢で復活ロードを駆け抜ける。

 何を言われても目指すステージは変わらない。18日に球団首脳が示した「復帰は6月でもOK」という見解。新聞報道で知った城島が、真っ向から反論した。室内でのフリー打撃を終えると、吉田バッテリーコーチに「ボクは朝から気分を害しています。ボクの心は折れましたよ」と強烈な“ジャブ”。あらためて開幕戦への意欲を語るその声は、明らかに怒気をはらんでいた。

 「開幕に間に合わせるのがレギュラーとしての責任。これはもう、絶対のこと。そのためのリスクは冒さないと。6月に復帰してもその試合でケガする可能性もゼロじゃないんだから」

 左膝手術を受けたのは昨年11月9日。試合出場まで6カ月を要する見込みだったが、ジョーは開幕マスクから視線を外したことはなかった。キャンプも順調で復活の手応えを得ているからこそ、首脳陣からのストップは受け入れられない。ジョーの逆襲を受けた吉田コーチは、「(復帰時期など)何も決まっていない。何もありません」と険しい表情。経過報告などの話し合いを持った真弓監督も、「焦ったら元も子もない。のんびりしてもらっても困るけど」と話すにとどめた。

 19日はフリー打撃だけでなく、ダッシュ手前の軽快走も12本消化するなど調整は予定通りだ。2軍キャンプ打ち上げの22日に帰阪し、24日には担当医のチェックを受ける。「ブルペン(で座っての捕球)、ダッシュ、スライディングの練習。その辺ができるかどうかの最後の検査になる」とジョー。GOサインが出れば、いよいよ完全復活モードに突入する。

 首脳陣の“親心”に反する自己主張を繰り広げたが、ユーモアも忘れなかった。「安芸のことを一番、知っているのはボク。(歓迎セレモニーで特産品の)ポンカンを渡したら良かった。“ようこそ安芸へ”って。準備していたけど、声がかからなかったね」。きっちりオチをつけて去っていくのも、調整が順調な証し。見据えるのは6月戦線じゃない。3月25日、ジョーはきっと開幕マスクをかぶっている。

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2011年2月20日のニュース