由伸、完全復活へ…1安打1四球&華麗キャッチ

[ 2011年2月20日 06:00 ]

<巨・広>2回2死、左前打を放つ高橋

オープン戦 巨人1―4広島

(2月19日 サンマリン宮崎)
 プロ野球のオープン戦は19日、サンマリン宮崎で行われた巨人―広島戦で開幕し、巨人・高橋由伸外野手(35)が初打席で左前打を放つなど1安打1四球。初実戦出場となった18日の紅白戦から6打数3安打と猛打をふるっている。今季が4年契約の最終年。09年に手術した腰の故障からの完全復活へ、かつての天才打者が進退を懸けたシーズンへ向け、順調な仕上がりを見せている。
【試合結果】

 135キロを軽くおっつけた。2回の第1打席。外角の直球を三遊間へ転がした。

 「まあ、合わせただけだけどね。飛んだところが良かった。結果といえるかどうか分からないけど、元気にやってるよ」

 今季初実戦だった18日の紅白戦では5打数2安打。この日もチームが散発3安打と貧打にあえいだ中での一撃。前日に「由伸が気分よく野球に取り組む姿勢はフレッシュに見えます」と評した原監督も再び笑みを浮かべた。打撃だけではない。07年9月18日の阪神戦(甲子園)以来となる左翼守備でも魅せた。5回、先頭・赤松の左中間フェンス際への飛球を背走して好捕。「動けている。これからずっと実戦だから慣れることだね」と、スタンドを沸かせた美技に自身も納得の表情だ。

 代打で1打席のみの出場に終わった09年9月に痛めていた腰を手術。昨季は3年ぶりの100試合以上となる116試合に出場したが、全てが手探り状態だった。「まだ畳の上に(布団で)寝ているし、同じようには気を使っている」というが、一方で「去年の12月に相撲部屋に行って“四股はいいよ”と言われてから続けている。股関節も柔らかくなるしね」。元関脇・水戸泉が師匠の錦戸部屋を訪問して取り入れた新メニュー。今キャンプでも、黙々と四股を踏む姿があった。下半身強化に有効な練習を新たに取り入れて継続できるのは、腰の状態の良さの裏返し。実際、昨年は連日2時間かかったマッサージが約30分になった。また、通常よりも100グラム重いボールでのティー打撃も数年ぶりに再開するなど、練習内容にも劇的な変化がみられる。

 プロ14年目。レギュラーは保証されていない。4年契約の最終年はさながら土俵際。でも千秋楽はまだ早い。「順調に行っています。体調は悪くないので暖かくなればもっと良くなる」。引退の2文字をはねのけ、レギュラー穫りの軍配を必ず受ける。

 ▼巨人・小笠原(初回に中前打)まだ結果どうこうじゃない。感覚を養っていきたい。

 ▼巨人・亀井(5回から出場し、コンバートされた三塁で無難な守備を披露)守備は問題ない。あとは打撃でアピールしてレギュラーを獲りたい。

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