斎藤ビビらせる!?ヤクルト“早大OB”作戦

[ 2011年2月19日 06:00 ]

ヤクルト戦で対決が濃厚の日本ハム・斎藤(右)とヤクルト・青木

練習試合 日本ハム-ヤクルト

(2月20日 名護)
 日本ハム・斎藤佑樹投手(22=早大)の先発デビューに怖い先輩トリオが立ちはだかる。20日の練習試合(名護)で対戦するヤクルト・小川淳司監督(53)が18日、「1番・青木、2番・田中、3番・武内」の早大OBで打順上位を固める意向を明かした。早大対決を演出する粋な計らい。昨秋ドラフトで4球団競合の末に交渉権を逃した因縁の相手に、「3本のヤ」を刺客として送り込む。

 温厚な小川監督がいたずらっぽく笑った。斎藤の先発デビューで注目される20日の日本ハム戦に話が及んだ時だ。

 「うちは1番・青木、2番・田中、3番・武内でそっくりそのまま早大OBでいこうかと。みんな斎藤投手に相対したいという気持ちはある。打席に立ってみたいと思っているようです。でも、みんなは無理。そこで早大(OB)が最優先かなと思いました」

 斎藤討ちの刺客に早大先輩トリオを送り込むというのだ。当初は「1番・青木」だけの予定だった。斎藤の20日登板が濃厚となった時点で、小川監督は「お客さんが喜んでくれるように」と考慮。主力としては異例の時期ながら青木へ出場を要請した。それだけでなく田中、武内も動員したのはファンサービスを意識してのこと。3人を打順の上位に集めたのも、対戦機会が増える可能性を踏まえたからだ。

 因縁の対決でもある。ヤクルトは球団を挙げて斎藤獲りを目指し、08年から1位指名の方針を固めて昨秋ドラフトに臨んだ。小川監督はドラフト当日、斎藤が早実時代に甲子園で使用して話題となった青いハンカチを持参して験担ぎ。4球団競合の末に1番目にくじを引いたが、交渉権は日本ハムに渡った。敵となった元恋人からの「初安打」はヤクルト勢がもらう。

 早大先輩トリオの結成は、19日の横浜戦(浦添)の結果を受けて正式に決めるが、小川監督は「うまくはまればそれでいきます」。交流戦まで待てない早大対決。「Wの悲劇」を先に味わうのは果たしてどっちだ。

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2011年2月19日のニュース