“時代に逆らう”岡田、球界最重量バットでレギュラー奪取だ

[ 2011年2月13日 11:14 ]

重量バットでレギュラー取りに燃える岡田

 昨年の日本シリーズ第7戦(ナゴヤドーム)で日本一を決める一打を放ったロッテ・岡田幸文外野手(26)は、今季から球界最重量クラスの960グラムのバットを使用している。1メートル77、70キロとプロとしては細身の体ながら、あえて軽量化の流れに逆行。規格外の重量級バットで課題の打撃力をアップさせ、レギュラー奪取を目指す。

 パワーがないなら軽いバットを――ではなく、非力だからこそ重いバットの力を借りる。岡田が使用するバットは、960グラム。軽量化したバットのしなりを利かせて打つ打者が主流を占める中、昨季から20グラム増量した。その理由を「僕はパワーがない。軽いバットだと球威に押される。詰まっても力負けしない打球を打つにはどうしたらいいか考えた」と説明する。

 つまり、重いバットのヘッドを走らせ遠心力を利用してはじき返す。この日のシート打撃では、大嶺の直球に詰まりながらも二塁後方に落ちる右前打で2打数1安打。「ああいうヒットが大事なんです」と振り返った。

 岡田にバットを提供している用具メーカー「ゼット」の関係者も「今は900~910グラムが主流で、960グラムは他にいないでしょう」と話す。その上でグリップを太く、先端部分の膨らみを減らして重さを感じさせない工夫もなされている。

 岡田もスイングスピードを上げるため一握り半も短く持って対応。グリップの位置を低くし、テークバックを全く取らないイメージでミートポイントまで最短距離でバットを出す。腰の回転に合わせた下半身主導のスイングで全体重をバットに乗せるから打球の速度が増す。金森打撃コーチも「力強い打球になってきた」と成長を認める。

 50メートル走5秒6が最大の武器だが、昨年レギュラーシーズンの打率は・176と打撃が課題。内野安打を防ぐための相手の前進守備を打ち破るためにも力強い打球が必要になる。清田、ドラフト1位・伊志嶺(東海大)との中堅の定位置争い。球界最速クラスの俊足を生かすため、球界最重量クラスのバットで勝負をかける。

 ≪ラミレスは統一球対策で…≫巨人の主砲・ラミレスも統一球対策としてバットを重くする予定だ。本塁打と打点の2冠に輝いた昨年は、910グラムと920グラムのバットを投手によって使い分けていたが、今季は925グラムのバットを発注済み。宮崎キャンプでの調整も順調で「ホームランは40から50本は打つつもりでいる」と目標を掲げている。

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2011年2月13日のニュース