日大三 昨春の雪辱だ!無敗で優勝狙う

[ 2011年1月29日 06:00 ]

センバツ出場を決め小倉全由監督(前列右端)とダルマに目を入れる日大三の畔上翔主将(前列左端)

第83回選抜高校野球大会(3月23日から12日間・甲子園)

 昨秋明治神宮大会を制し、優勝候補の本命に挙げられる日大三(東京)が、準優勝に終わった昨年のセンバツの借りを返しに甲子園に戻ってくる。MAX147キロ右腕のエース吉永健太朗(2年)を中心に71年以来、40年ぶり2度目の優勝を狙う。なお、組み合わせ抽選会は3月15日に行われる。

 【東京・日大三】昨秋の明治神宮大会を制した日大三が、史上4校目の記録に挑戦する。堀内正校長からセンバツへの出場決定が伝えられると、MAX147キロ右腕の吉永が堂々の無敗優勝を宣言した。

 昨秋の東京都大会、明治神宮大会を制し、新チーム結成後は11連勝中。「出場が決まって今はホッとした気持ち。今まで負けてないのは凄くうれしい。この先も負けなしでいきたい。松坂さんの時の無敗記録も聞いたことがあります」。新チーム結成後、無敗でセンバツを制したのは、過去には84年岩倉(東京)、98年横浜(神奈川)、02年報徳学園(兵庫)の3校のみ。松坂(レッドソックス)を擁した横浜は、明治神宮大会優勝から春夏甲子園連覇、さらに国体も制し、公式戦44戦無敗の金字塔を打ち立てた。先は長いが、大記録を視野に入れ、まずはセンバツで頂点を狙う。

 それは同時に昨春の悔しさを晴らす舞台にもなる。センバツ決勝の興南(沖縄)戦の延長12回。5―5の同点の1死満塁の場面で三塁手の横尾が悪送球し、そこから5失点と崩れて優勝を逃した。高校通算41本塁打を誇る今大会屈指の強打者・横尾は「自分のミスで負けた。その失策はずっと背負っていかないといけない。今度はいいプレーをする自信はある」と雪辱に燃えている。

 優勝候補の大本命。それでも小倉全由監督は「明治神宮大会で優勝して注目されたり、優勝候補と言われるのは当たり前。優勝したことを自信として自分たちの野球をやりたい」と平常心を強調する。伝統の強打は健在で、エース吉永も万全。昨春、あと一歩で逃した紫紺の大旗を今度は確実につかみ取る。

 <過去の新チーム結成から無敗でのセンバツ優勝>

 ☆84年岩倉(東京) 新チーム結成後、公式戦11連勝で明治神宮大会優勝。初出場となった84年のセンバツでは、エース山口(元ヤクルト)が全5試合に登板。決勝のPL学園戦は桑田(元パイレーツ)との投手戦を1―0で制して初出場初優勝を飾った。

 ☆98年横浜(神奈川) エース松坂(レッドソックス)を中心に公式戦14連勝で明治神宮大会優勝。98年センバツでも松坂が5試合3完封の完璧な内容で優勝。夏の甲子園、国体も優勝し、公式戦44連勝で4冠に輝いた。

 ☆02年報徳学園(兵庫) エース大谷(ロッテ)を擁して公式戦17連勝で明治神宮大会優勝。02年のセンバツでは大谷が全5試合を投げきり、全試合完投勝利で優勝投手となった。

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2011年1月29日のニュース