佑に負けない…09年ドラ1右腕 鋼の肉体で「2桁」目指す

[ 2011年1月23日 11:51 ]

笑顔でランニングする日本ハム・中村

 スリムなイケメンが増量宣言だ。日本ハム・中村勝投手(19)が千葉県鎌ケ谷市の鎌ケ谷スタジアムで自主トレを再開。11日間に及ぶタイでのトレーニングで徹底的に走り込んできた右腕は、今季のテーマに「体づくり」を掲げた。体重増で鋼の肉体を身にまとい、09年ドラフト1位の意地を見せる。

 真っ黒に日焼けした顔が、充実の11日間を物語っていた。「タイでは、やはり体づくりの大切さを再認識した。これからも、ピッチングと並行してやっていきたい。体重を増やそうと思います」。

 チームメートの菊地、矢貫と南国で合同トレーニングを行い、21日に帰国した。天候にも恵まれ菊地考案の走り込みメニューで下半身を中心に鍛え上げた。高卒1年目の昨年は4試合に先発し、1勝2敗。「長い回を投げられなかった」とスタミナ不足を露呈した。1メートル84、78キロと細身な体に小顔、まるでモデルのような右腕は「1軍で1年間戦力になりたい。今の自分の体は弱いし太りにくい。まずは80キロを目指します」と意気込んだ。

 肩の準備にも余念がない。タイではブルペンに入り、捕手を座らせて投げ込んだ。今季から導入される統一球にも違和感はなく「キャンプでも早めにブルペンに入りたい」と自信の表情。「外角直球のコントロールの精度を上げたい。昨年は少しでも甘く入ったら打たれてしまい、プロのレベルの高さを実感した。安定した投球をするためには、やっぱり“体づくり”なんです」とあらためて重要性を力説した。

 新人合同自主トレが行われている鎌ケ谷には、この日も斎藤目当てに2700人のファンが訪れた。その喧噪(けんそう)の中、ランニングやキャッチボールをこなした昨季のドラフト1位右腕は「自分の時とは全然違う」と驚きながら、足元は見失っていない。

 「先発ローテーションを懸けてはライバルだけど、あまり気にせず自分のやることをしっかりやるだけ。目標は大きく持ちたいので2桁です」。黄金ルーキーを迎え撃つため、まずは己の肉体改造に取り組む。

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2011年1月23日のニュース