ノムさん門下 元楽天コーチ BC新潟で“目からうろこ”の熱血指導

[ 2011年1月21日 11:39 ]

自ら“お手本”を示しながら指導する橋上監督(左)

 今季から新潟アルビレックス・ベースボールクラブ(BC)の指揮を執る元楽天コーチの橋上秀樹監督(45)が20日、三條機械スタジアムで行われた自主トレに初合流。いきなり熱血指導を展開した。走塁を視野に入れたアップ時の横ステップ、内外野手のスローイング、バッテリーに至るまで、身ぶり手ぶりを含めて精力的にアドバイス。いずれも基本的な内容だったが、指摘されたナインは“目からうろこ”状態で受け止め、早くもチームに“橋上イズム”が広がった。

 合流初日。当初は「自主トレでどんなことをやっているのかは、コーチからのメールで分かっていた。いつも通り練習してほしい。ただ、ケガはしないように。動きを見させてもらう。気づいたことがあったら言う」。このスタンスで腕組みしながら、そして時折、笑顔も交えながら選手を見つめていた橋上監督が、いきなり動いた。

 まずはアップ時だ。横にステップしながら体を移動させるメニューで“橋上節”が飛び出した。右足から出ることで目線がブレない点を指摘。走塁面を念頭に「間一髪、アウトになるか、セーフになるか」を意識させるものだった。

 佑紀内野手(23)が近距離でのショートスローを始めるや、今度は自らお手本を示した。ボールを手にしてから投げ終わるまでの一連の動作で、下半身を連動させ、肘の使い方をスムーズにする意識。「大学でもやっていたことだが、あらためて言われると“なるほど”と。自分たちをよく見てくれていると思った」。佑紀も納得のアドバイスだ。

 新主将・清野友二外野手(25)に対しては「肩は強い方か?」。気さくな問いかけの後に鋭い指摘が待っていた。「強肩じゃないということだった。それなら(スローイングの)優先順位。まずカットマンまで早く、次に正確に、そして強く。強く投げようと思っても力が入るだけ」。午後からの投手陣の投げ込みでは「セット(ポジション)からも投げておけ。ピッチャーはセットの方が多いだろ」。捕手へは「(ミットの)音を鳴らせ。ピッチャーが気持ちよく放れるように」と“フル回転”だった。

 全ては練習に取り組む意識付け。話したことは難しい野球理論じゃない。簡単だからこそ、選手の耳にもすんなりと入る。新指揮官が“イズム”を注入した。

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2011年1月21日のニュース