星野楽天コンバート第3弾は“最小一塁手”

[ 2011年1月19日 06:00 ]

 楽天・星野仙一監督(63)がコンバート第3弾を断行する。就任後、日本球界に復帰した松井稼を二塁から遊撃へ、岩村を二塁から三塁に転向させた指揮官。メジャーコンビのコンバートに続いて乗り出したのは、身長1メートル70の草野を一塁で起用する仰天プランだった。2月1日から始まる沖縄・久米島キャンプを前に「草野にはファーストミットを持ってきてもらう」と明言した。

 一般的に一塁手は送球の的になるため、大柄な選手を起用する。阪神・ブラゼルの身長1メートル91を筆頭に、ほとんどの一塁手が1メートル80を超えている。昨季の楽天も主に一塁を守ったルイーズは身長1メートル85。山崎も1メートル82と長身だった。草野はプロ5年間で一塁で先発出場はなし。三塁で先発した昨年9月1日のロッテ戦(千葉マリン)で、大量リードされてから一塁に回ったのが唯一の出場となっている。

 もちろん、コンバートには明確な意図がある。星野監督が一番嫌うのは平凡なミス。「アウトと思ったプレーでアウトが取れないのは、ダメージが何倍にもなる。特に、併殺だと思ったプレーで最後に一塁手がポロッとやるのはペナント(レース)の流れまで変えることもある」。昨年6月に加入したルイーズは、一塁手として66試合の出場ながらリーグ最多の11失策を記録した。記録には残らないミスも目立ち、敗戦につながることもあった。

 「ルイーズと(山崎)武司は2人で1つのポジションと考えてもいい。それぞれに一塁、DHを与えるとは限らない」。2人の打力に魅力は感じているが、守備のミスは致命傷となる。身長1メートル70の一塁手となれば、12球団最小兵。しかし、星野監督は先入観にとらわれず、春季キャンプで「一塁・草野」の適性を見極める。

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2011年1月19日のニュース