村中“幻の”クニマス・チェンジアップ開発

[ 2011年1月17日 06:00 ]

<湯けむりキャッチボール>子どもたちと一緒にキャッチボールをするヤクルトの村中

 球界のさかなクンことヤクルト・村中恭兵投手(23)が16日、今季の新兵器「クニマス・チェンジアップ」を開発したことを明かした。

 昨季までの変化球はカーブ、フォークが大半で「球種の偏りが大きいので、1つでも引き出しを増やせたら」とチェンジアップの改良に着手。埼玉県戸田市での自主トレで手応えをつかみ、2月の春季キャンプ(沖縄県浦添市)で試運転する。

 本家のさかなクンは昨年末、絶滅とみられた幻の魚クニマスの棲息を再発見し、話題を呼んだ。村中のチェンジアップも昨季までは1試合に数球しか投げず、いわばクニマスのような「幻の球種」だった。しかし、今季の目標を自己最多の15勝に定め、右打者対策にも有効なチェンジアップを新球に選択。愛媛県松山市の昨秋キャンプでは先輩投手陣に握りを取材し、工夫を重ねていた。

 「15勝すれば優勝に近づく。今年は優勝したい」。クニマスは山梨県西湖で確認され、村中も山梨県の東海大甲府出身。01年以来10年ぶりの優勝は幻にはさせない。

 ▽クニマス サケ目サケ科の淡水魚。秋田県の田沢湖だけに棲息していた日本固有種。1940年の発電所建設に伴い死滅したとされ、環境省のレッドリストで絶滅種に指定。だが、昨年に東京海洋大客員准教授のさかなクンと京都大学研究チームの調査により、山梨県西湖で約70年ぶりに生存個体が発見された。田沢湖から運んで放流した卵から繁殖したとみられる。

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2011年1月17日のニュース