「家電投手」岩隈 日本一で1日店員も約束

[ 2011年1月10日 06:00 ]

ケーズデンキ仙台港店でのトークショーに登場した岩隈はダイソンの羽のない扇風機の風を受けながらファンにグッズをプレゼント

 実は「家電芸人」ならぬ「家電投手」だったんです。楽天・岩隈久志投手(29)が9日、Kスタ宮城で本格始動した。練習後に仙台市内のケーズデンキ仙台港店で行ったトークショーでは、大好きな家電に囲まれて大喜び。集まった1000人のファンの前で日本一を誓い、悲願を達成した時には家電投手として同店で「1日店員」を務めるプランも明かした。

 目の前に広がるのは大好きな家電製品。マウンドでは冷静沈着さが売りの岩隈も、自然とテンションが上がった。

 「ワクワクしますね。買うつもりがなくても見ているだけでも楽しくて。常に新しい家電が欲しくなるんです。値切るのも楽しいんですよ」

 「家電芸人」に対して「家電投手」。知識と思い入れは負けてはいない。最新の製品は欠かさずチェック。シーズン中でも家電量販店に足を運んでいる。すでに3Dテレビは購入済み。「おいしいご飯が食べたくて、嫁さんに黙って買いました」と、おどり炊きの炊飯器を衝動買いしたこともある。トークショーの会場に設置されていた羽根のない扇風機も「家にあります。子供が小さいから安全でいいんですよ」と集まったファンに紹介。今、一番欲しい家電には米からパンをつくる「GOPAN」を挙げた。

 チームに残留したからこそ、の夢がある。昨オフはポスティング・システム(入札制度)でメジャー移籍を目指したが、交渉が決裂。この日は楽天残留決定後初めて、ファンの前で自ら経緯を説明した。交渉中の苦しい胸の内を明かし「ファンもチームメートも温かかった。リーグ優勝して恩返ししたい」。この日の本格始動ではキャッチボールなど約2時間の練習。「年が明けたので心機一転してスタートできた」と笑顔で話した。

 目指すは球団初の日本一。そうなれば「1日店員をやってみたいですね。家電の説明をしてみたい。お客さん第一ですから、値段の端数は切っちゃいます」。トークショーを行ったケーズデンキでの1日店員に意欲満々。日本一と同時に「家電投手」にとって最高の1日も手に入れる。

 ▽家電芸人 家電製品に詳しいお笑いタレント。テレビ朝日系「雨上がり決死隊のトーク番組アメトーーク!」から生まれた言葉で、09年のユーキャン新語・流行語大賞にもノミネートされた。主な家電芸人には土田晃之、劇団ひとり、チュートリアル・徳井義実らがいる。

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2011年1月10日のニュース