西岡獲得の最大の理由は「新球場」

[ 2010年12月20日 06:00 ]

 今年3月に開場したツインズの本拠地、ターゲット・フィールド。その美しいボールパークこそが、西岡獲得の最大の理由だ。

 初めて日本人選手をメジャー契約で獲得したスミスGMは「06年のWBCから注目していたが、彼は新球場に間違いなくフィットすると思った。ライナー性の強い打球が打てるからね」と断言する。

 昨年までは人工芝のメトロドームだったが、新球場は天然芝の屋根なし。変化はすぐに数字に表れた。左翼103メートル、右翼100メートルと平均的な広さだが、本拠地での本塁打数が96本から52本に激減。1試合平均は0・6本だ。7月に今季絶望のケガを負うまで18本塁打中、ホームで4本しか打てなかった主砲モーノーは「右中間と左中間の打球がフェンス手前で失速する」と証言。オフには球団にフェンスを手前に移動するように要望したほどだ。特に春先は気温が低く、湿った空気で打球が飛ばない。その一方で外野の間を抜ける二塁打と三塁打が増えた。

 1シーズンを戦った後に出した答えが「本塁打はいらない」。今オフ、ガーデンハイアー監督はスミスGMに「打率が高く、スピードがある選手が欲しい」とリクエストしていた。そこでリストアップしたのが西岡だった。今季チーム盗塁数68はリーグワースト2位だったが、来季はスピード野球を掲げる。西岡が足でかき回し、首位打者3度の3番マウアーが還す。これがツインズの新しい得点パターンとなる。

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2010年12月20日のニュース