現役9年 巨人新ブルペン捕手「うまくいかない選手の気持ち僕には分かる」

[ 2010年12月20日 08:02 ]

 【惜別球人】2日のジャイアンツ球場。球団初の試みとなる育成選手の合同練習初日に、防具を身にまとった小田嶋の姿もあった。引退発表から1カ月。現役9年間の疲れを癒やす間もなく第2の人生を歩み始めたが、新米ブルペン捕手は「慣れないけど若い選手の力になりたいから」と目を輝かせた。

 東海大山形では甲子園に出場し、東海大ではベストナイン4度。将来の主砲と期待されて01年に横浜に入団した。「アマ時代はずっとレギュラーだった。それなりの自信はあった」が、2軍で結果が出ても1軍では結果を残せなかった。今季はシーズン前に「今年ダメだったら引退する」と覚悟。「自分に求められるのは代打1打席での1本の安打。そのためには今までと同じではダメ」と持ち味だった豪快なスイングを捨て、確実にミートする打撃フォームへ修正した。しかし激しいチーム内競争の中で、出場は14試合のみ。「ふがいなさはあるけど後悔はしていない」とユニホームを脱ぐことを決めた。

 今の目標は「将来コーチになること。頑張っても、なかなかうまくいかない選手の気持ちが僕には分かる」。悩み、もがいて苦しんだ9年間の経験を、若い選手に伝えていく。

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2010年12月20日のニュース