楽天“お騒がせ”金をテストも…初日は肩すかし

[ 2010年11月17日 06:00 ]

ブルペンに入る前、室内練習場でキャッチボールをする金炳賢

 いきなりお騒がせ男の本領発揮か。ダイヤモンドバックスなどで活躍した金炳賢投手(31)が16日、Kスタ宮城で楽天の入団テストを受けた。

 報道陣に公開されたのは、キャッチボールまで。佐藤投手コーチ、楠城編成部長らが見守ったブルペン投球は、完全非公開で行われた。独特のアンダースローから捕手を座らせての投球はわずか10球。かつて150キロ以上を誇った直球も130キロ台とあって、佐藤投手コーチは「きょうは10球しか投げてないから分からない」と困惑気味だったが、金炳賢は「野球を3年間できずにいたが、3年間で一番の内容」と涼しい顔だった。
 メジャー通算54勝86セーブをマーク。02年のダイヤモンドバックス時代には、23歳でオールスターに出場した。若くして成功する一方、トラブルメーカーとしても名をはせた。レッドソックスに所属した03年には、本拠地でのブーイングに対して中指を突き上げた。オフは毎年のように契約が難航し、08、09年は所属チームが見つからずに浪人生活。今季は米独立リーグで10試合の登板にとどまった。
 それでも、米球宴出場の実力の片りんは見せた。田淵ヘッド兼打撃コーチは「ブランクは感じなかった。右打者の内角にいい球を投げていた。オレだったら腰が引けちゃうな」と評価。トップリーグの登板は3年も遠ざかっているが、金炳賢も「これから練習すれば本来の姿に戻れると思う」とプライドをのぞかせた。
 初日は肩すかしに終わった入団テストは、17日も行われる。「コリアンサブマリン」は本物か。合否が下される。

 ◆金 炳賢(キム・ビョンヒョン)1979年1月19日、韓国・光州生まれの31歳。99年にダイヤモンドバックスと契約し同年5月にメジャー初登板。01年には19セーブを挙げて球団初の世界一に貢献し、02年には球宴に出場した。メジャー通算9年間で54勝60敗86セーブ、防御率4・42。今年は独立リーグ「ゴールデンベースボールリーグ」のオレンジカウンティに所属し10試合で3勝1敗、防御率2・56。1メートル75、79キロ。右投げ右打ち。

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2010年11月17日のニュース