ひちょり横浜最有力 FA宣言「多分する」

[ 2010年11月10日 06:00 ]

FA宣言する方針を固めた日本ハムの森本

 日本ハム・森本稀哲外野手(29)が9日、国内他球団への移籍を視野に入れ、昨年5月に取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使する意思を固めたことを明らかにした。

 1日に行った球団との残留交渉で態度を保留した同選手は、今週中にも球団に意思を伝え、FA権行使を正式に表明する見込みだ。移籍先としては、1、2番打者の補強が急務となっている横浜が最有力視される。
 眠れぬ夜は何度もあった。札幌市内の室内練習場での練習後、森本は「僕の中ではどうするか、9対1ぐらいで決まっている。多分(FA宣言)すると思います」と言及。明るいキャラクターと独特のパフォーマンスで球界屈指の人気者となった男が、大きな決断を下した。
 ファンからの残留コールも届いている。だが、ファンを喜ばせるにはグラウンドで大暴れしなくては意味がない。「別に(年俸など)条件がいいところに行こうと思っているわけではない。(他球団は)どれだけ自分に興味を持っているのか。(入団したら)自分にどんな役割をやってほしいのか」。他球団移籍の条件はシンプルだった。
 プロ12年目の今季は腰の故障で出遅れ、115試合の出場にとどまったが、2番打者として2年連続でリーグ最多となる55犠打を記録。バント、右打ちと制約の多い役割をこなしたが、来季もレギュラーという保証はない。日本ハムは中田、陽岱鋼らの若手育成に力を入れ、一発長打のある新外国人獲得を目指している。最近5年間で3度のリーグ優勝に貢献した森本も追い込まれた環境にある。

 ◆森本 稀哲(もりもと・ひちょり)1981年(昭56)1月31日、東京都生まれの29歳。帝京では主将として3年夏に甲子園出場。浜田(島根)との3回戦で和田(現ソフトバンク)から同点2ランを放つが敗退。98年ドラフト4位で日本ハム入団。06年からレギュラー定着し、同年限りで引退した新庄から背番号1を引き継いだ。07年には初の全イニング出場を果たし、歴代6位タイの24試合連続安打を記録。自身初のベストナインも獲得した。06~08年は3年連続でゴールデングラブ賞を受賞。1メートル84、80キロ。右投げ右打ち。

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2010年11月10日のニュース