松井秀 来季所属先はア14球団に絞った!

[ 2010年10月7日 06:00 ]

ロッカー整理を終え帰途に着く松井

 ゴジラはどこへ行くのか。エンゼルスとの1年契約を満了した松井秀喜外野手(36)がスポニチ本紙の取材に答え、来季所属先をア・リーグ14球団に絞っていることを明かした。今季は左翼で17試合に先発も、全試合外野守備に就くのは不可能と断言。DH制のないナ・リーグ移籍は選択肢から消えている。交渉解禁はワールドシリーズ終了後5日間のエ軍との独占交渉期限を経て、早ければ1カ月後の11月6日(日本時間7日)。エ軍も含めた「1/14」に絞られた球団と、交渉を進めていく。

 赤ゴジラの1年が終わった。ワールドシリーズMVPの受賞インタビューという世界の頂点でニューヨーク愛を叫び、残留を熱望した昨年とは一転。松井はオフの去就について「白紙」と何度も繰り返す。

 「去年はヤンキースに残りたかったが、オファーがなかった。(エ軍に)去年のような愛着を感じているかは分からないですね。まだ何も考えていない。FAになれば、そこで気持ちをゼロにして考える。別にヤンキースに戻りたい、という特別な気持ちも今はないです。全球団を同一にというか、話を聞くと思う」

 交渉解禁はまだ1カ月も先。シーズン終了直後だけに必要以上のビジョンを持たないようにしているが、1つだけ松井の頭の中で固まっていることがある。それは対象は「1/30」ではなく「1/14」ということだ。

 「今年一番の収穫だったのは、ひざの状態が1年間非常に良く、不安のないまま戦い抜けたこと。水を抜くこともなかった。感覚的にはかなり昔に戻っている。言われればしますが、自分では特別な治療はもう必要ないと思っています。また守れる、という気持ちはだいぶ出てきましたね。もちろん自信にもなるし、周りにも分かってもらえたと思う。でもね、毎日というのはまだ難しい」

 現実的な選択肢として、松井の中で来季所属先はア・リーグに絞られている。ひざの不安が今年より大きかった昨オフでも、メッツなど複数のナ・リーグ球団が調査に乗り出した。松井も当初はナ・リーグを含めた30球団を移籍先として検討したが、今オフは既に選択肢を限定している。

 「17試合が多いかどうか分からないけど、それ以上増やしたいとは別に思っていないかな。自分の中で守れるということを日々確認して、チームが行ってくれ、という時に行ければそれでいいと思う。もちろん守備は好きだし、やらなくちゃいけないんだけど。一番大事なのは日々試合に出続けること。そして勝利に貢献することですから」

 決してDH専任になるつもりはない。昨年はシーズンで1試合も守備に就かせてもらえず、出場機会が激減。日々グラウンドに立つことを求め、外野手への再挑戦を契約交渉の中で優先した。そして、自身も守備への自信を取り戻した。DH兼外野手。これこそが歩むべき道と確信し、開幕前には「新しい松井秀喜を皆さんにお見せできると思う」と繰り返した。

 「全然見せられてないでしょ。周りの期待には全く届かなかった。勝利の力になることを期待し迎え入れてくれ、結果こう終わったわけだから」

 来季中に37歳を迎える。打率・274、21本塁打、84打点という数字は自身も満足できるものではなく、年齢的な衰えを指摘する声もあるが、それはきっぱり否定した。

 「年齢的なものとは戦っていかないといけない。でも打つことに関してはまだ衰えは来ていない。今季、打てなかった理由が自分に分かれば、とっくに打っていたでしょう。それは簡単に力がないからですよ。反省して来年、もっといいものを出せるようにするだけ」

 プロ19年目を迎え、選手生活の終わりもそろそろ見え始めてはいる。

 「シーズン中に引退を考えることなんてないですよ。可能性としてはいつでもありえるし、ゼロじゃない。何でも。でもそんなことを考えてプレーするわけがない」

 可能性は口にすれど、「引退」はまだ現実的な選択肢ではないだろう。何より不本意な1年に終わり、松井の中には不完全燃焼の思いがくすぶっている。今度こそ、の勝負の1年。舞台は再びア・リーグとなる。

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