最後までチグハグ…松坂今季10勝届かず

[ 2010年10月4日 06:00 ]

ヤンキース戦に先発したレッドソックス・松坂

 【レッドソックス7―6ヤンキース】レッドソックスの松坂大輔投手(30)が2日(日本時間3日)のヤンキースとのダブルヘッダー第2試合で今季最終登板。5回を3安打4失点(自責2)で勝敗がつかず、2年連続で2ケタ勝利を逃した。球速も最速92マイル(約148キロ)どまりで、7四死球の乱調だった。昨季4勝からの復活をかけたメジャー4年目は、9勝6敗、防御率4・69に終わった。

 1回に2死球、押し出し四球で先制されるなど制球に苦しんだ。だが、松坂にとって、気持ちを入れて投げるには酷な最終登板だった。「きのう(1日)からバタバタしてしまいましたが、仕方がない。何とかしなきゃと思って、マウンドに上がりましたけど」と淡々と語るだけだった。
 1日は試合開始予定から約3時間30分後の試合中止。ブルペンでの立ち投げまで調整が進んでいた中で、スライド登板となった。この日も第1試合の時間は4時間18分。試合終了から11分後にグラウンドに出て調整したが、準備不足は明らかだった。しかも、第2試合の先発メンバーの中で主力はドルーだけ。地区優勝を狙うヤ軍がジーター以外は主力全員が名を連ねたのとは対照的だった。最速は92マイルどまりで、150キロ超えは1球もなかった。
 4勝に終わった昨季から復活を期したシーズンは9勝に終わった。「残り2カ月はスッキリしないまま終わってしまった」。8月以降は10試合でわずか2勝、防御率は5・34だった。昨年、股関節痛から年間通して投げきれなかった影響はスタミナ不足に出た。8月下旬の腰痛も疲労の蓄積が原因。そして、首や背筋を痛め春季キャンプでやる予定だったフォーム固めをできなかったことも響いた。「ずっと下半身と上半身の動きがしっくりこない部分があった」と松坂も認める。
 捕手のバリテックも「以前のダイスケとは全然違う」と話す通り、「剛球復活」をテーマに掲げた今季、オフに取り組んだ体幹強化の成果などで球威は確実に増した。「(メジャーの)4年で一番自分に力があると自信を持って言えるシーズン。選手としての幅をまだ広げられる、広がるという実感はある」と松坂。6年契約の5年目となる来季は内容に伴う結果も求められる。
 ◇今季の松坂と故障 キャンプ直前に背中痛、キャンプ中に首痛を訴え大幅に調整が遅れた。開幕は4年目で自身初の故障者リスト(DL)入り。復帰戦は5月1日のオリオールズ戦までずれ込んだ。5月22日のフィリーズ戦で8回2死までノーヒットノーランの快投(8回を1安打無失点)を演じ、6月7日には日米通算150勝を達成。徐々に調子を上げたが、同12日に右前腕の張りで再びDL入り。復帰後は安定した投球を続けたが、8月25日に今度は腰痛を発症。投球フォームが崩れ修正に時間がかかった。

続きを表示

2010年10月4日のニュース