イチロー全試合先発「この状態なら絶対にしなくてはいけないこと」

[ 2010年10月4日 16:47 ]

 マリナーズのイチローはメジャー10年目を自身初のシーズン全試合先発出場で締めくくった。36歳のシーズンで162試合すべてに出場したのは史上6人目。その上で球宴にも選ばれ、200安打をクリアしたのは1977年のピート・ローズ(レッズ)に続いて2人目だ。

 大型補強で開幕前はプレーオフ争いを期待されたマリナーズも、終わってみれば101敗。だがチーム低迷という荒野を、イチローは意地と誇りを原動力に完走した。「このチーム状態なら(全試合先発は)もう絶対にしなくてはいけないこと。そこはもう最低(限)の最低ではないですか。(チームから)必要とされていることが必要になりますが」
 常に最善の準備と最高の作品を心掛けるのが本物のプロだ。いつも自分を見ているお客さんに何を提供できるのか。その哲学を5年連続メジャー最多安打に体現した。
 42盗塁はリーグ6位で、35歳以上の現役ではトップ。衰えぬ強肩、しなやかで素早い右翼守備は10年連続ゴールドグラブの可能性が高い。ハイペースで走り抜くイチローの姿勢は、前人未到の10年連続200安打を成し遂げた今年も変わることはなかった。

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2010年10月4日のニュース