7回まで“完全”許すも…ロッテがファーム日本一

[ 2010年10月2日 17:32 ]

ファーム日本選手権で優勝を決め、ナインに胴上げされるロッテの高橋2軍監督

 ファーム日本選手権は2日、ハードオフ新潟で行われ、延長10回の末にイースタン・リーグ覇者のロッテが6―5でウエスタン・リーグを制した阪神に競り勝ち、5年ぶり2度目の優勝を飾った。最優秀選手には3安打を放ったロッテの細谷が選ばれた。ロッテは8、9回の集中打で4点差をひっくり返すと、5―5となって迎えた延長10回2死満塁から角中の押し出し死球で勝ち越した。阪神は7回まで一人の走者も許さなかった蕭一傑が8回につかまり、継投も精彩を欠いた。

 2軍を率いて1年目で、5度宙を舞った。ロッテの高橋2軍監督は「選手がよく粘った。感謝している」と目尻を下げた。
 七回まで完ぺきに抑えられ、0―4。そこから追い上げた。八回に3安打を集めて3点を奪うと、九回に2点取って逆転。直後に同点とされたが、延長十回に押し出し死球で決勝点を挙げた。チーム初安打を含む3安打で最優秀選手に輝いた細谷は「1年間通して、いつも元気にやってきた。打てなくても、ベンチは暗くなかった」と言った。
 首脳陣が代わり、1、2軍の入れ替えが頻繁に。モチベーションとなり、選手は厳しい練習に耐えた。指揮官は満足そうに「みんな、上(1軍)を見ている。結果を出さないと、上に行けない。精神的に強くなった」。
 前回優勝した05年は、1軍が日本一に輝いた。吉兆に、高橋監督は「西村監督の胴上げも見たい」と笑った。

 ▼ロッテ・高橋2軍監督 1年間、ずっと選手を信じてやってきた。どちらのチームが勝ってもおかしくない展開で、天が味方してくれた。選手に感謝している。どんどん強いチームにしたい。

 ▼阪神・平田2軍監督 力の無さをまざまざと見せつけられた試合。いい試合をしたと喜んでいる場合じゃない。恥ずかしいと思わないと。情けない。力不足だよ。まだまだ練習が足りない。

 ◆ファーム日本選手権の表彰選手は次の通り。
 ▽最優秀選手 細谷(ロッテ)▽優秀選手 竹原、金沢(以上ロッテ)蕭一傑、柴田(以上阪神)

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2010年10月2日のニュース