江夏以来!ルーキー秋山連勝で連敗ストップ 

[ 2010年9月6日 06:00 ]

<広・神>6回、秋山は梵のライナーを好捕

 【阪神11-5広島】この19歳に「重圧」の2文字はない。またも、阪神のドラフト4位ルーキー、秋山がチームの連敗を止めた。

 「いつもよりリリースポイントが前だった分、打者が差し込まれた。コースに投げ分けられたわけではないですけど、真っすぐが前で離せたことでフライも多かった」

 低めへの制球が抜群だった。6回までは初回先頭の梵に許した左前打の1本に抑える快投。7回に3点を失って降板したが、十分に先発の役目を果たした。

 1軍昇格から約2週間。慣れない環境に心身の疲労はピークに達していた。プロ初勝利を挙げた8月28日のヤクルト戦(神宮)の翌日には微熱による体調不良で点滴治療も行った。それでも投げられる喜びをプロの舞台で実感している。「西条シニア」に所属していた中学1年の春。秋山は右肩を痛めた。試合出場は代打限定で約1年半もの間、一度もマウンドに立てなかった。このつらい時期を乗り越えたことで、自身の野球人生があるという。高卒新人投手のプロ初白星からの連勝。ドラフト制以降では、阪神では67年の江夏以来43年ぶりの快挙だ。観戦した父・正二さんも「上等でしょう。大舞台に強い。凄いな」と目を細めた。

 2連敗中は投打がかみ合わず、何もかもが停滞気味だった阪神。それだけに、女房役の城島が「この前も連敗を止めたし、救世主ですね」と話したように、秋山の好投は大きい。7日からは0・5ゲーム差で追い掛けてくる2位・中日と3連戦。真弓監督は「どこと当たっても同じ気持ち」と力を込めた。

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2010年9月6日のニュース