松坂、データ“過信”で９勝目逃し「笑えない」

９勝目を逃し、顔をしかめるレッドソックスの松坂

　【レッドソックス５―４ブルージェイズ】レッドソックスの松坂はブルージェイズ戦に先発し、同点の８回まで投げて６安打４失点。チームは延長１１回にサヨナラ勝ちしたが、９勝目を逃し「全然笑えないですね。何やっているんだという思いが強い」と自ちょう気味に話した。

　３点リードの６回、１点を返され、なおも２死二塁。オーバーベイに、この日最速９４マイル（約１５１キロ）の外角高め直球を右翼席へ同点２ランを浴びた。前日７打点を記録した左打者で、先発レスターが打たれた２発も同じ高めの直球だったが「データでは空振り、打率の低いコースで空振りか打ち上げてくれると思って投げた」。過信ともいえる１球だった。
　初回からカットボール、シュートを含めた速球系で押した。ただ、３巡目になると、同じ球速なら打者はタイミングをとりやすい。この回の３安打はいずれもフォーシーム。「投げる球が元気だからこそできる今の配球。でも、イケイケばかりじゃなくて引くことも入れていかないと」。それでも「（９月に）３０歳になるけど、まだ若々しい投球をしたい。（緩急を使わなかったことは）自分に伸びしろがあるということ」と自身の野球哲学にブレはなかった。