「旧球場は広島復興のシンボル」市民らが解体禁止求める

[ 2010年8月23日 17:09 ]

旧広島市民球場と平和記念公園

 昨春までプロ野球広島カープの本拠地だった旧広島市民球場(広島市中区)の解体に反対する市民ら120人が23日、解体禁止を求める仮処分を広島地裁に申し立てた。

 申請が退けられれば正式に提訴する方針。広島市は8月末で旧球場を閉鎖し、年内に解体に着手することを決めている。

 申立書によると、1957年に原爆ドームのそばに完成した旧球場は、「被爆地ヒロシマの復興のシンボルで、市民のアイデンティティー」で、憲法13条の「幸福追求権」により保存を求める権利が保障されている、としている。

 カープの新本拠地マツダスタジアム(広島市南区)完成に伴い、市は旧球場の右翼スタンドの一部を残して解体し、跡地を緑地広場として整備する計画を公表。「市民合意がない」と市議会から異論が出たが、解体の前提となる旧球場廃止条例案が6月市議会で可決された。

 広島市は「申立書を見て対応を決めたい」としている。

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2010年8月23日のニュース