春夏連覇見えた!興南 打線爆発で42年ぶり4強

[ 2010年8月18日 16:16 ]

<興南・聖光学院>4回裏興南2死一、三塁、慶田城が右中間に勝ち越しの2点三塁打を放つ

 【興南10―3聖光学院】興南(沖縄)の打線が15安打10点と爆発し、聖光学院(福島)に10―3で勝利。42年ぶり準決勝進出を果たし、沖縄勢初の選手権制覇、そして史上6校目の春夏連覇へ前進した。

 17日の仙台育英との3回戦に続いて2日連投となった左腕・島袋は2回に5本の安打を浴びて3点を先行されたが、その後は立ち直り得点を許さず。8回で9安打を浴びながら8三振を奪った。エースの熱投に打線も応え、3回に5番・銘苅の右前適時打で同点に追いつくと、4回には2死一、三塁から2番・慶田城の右中間を破る2点三塁打で勝ち越し。慶田城は8回には試合を決める満塁走者一掃の二塁打を放った。

 4回に勝ち越しの2点三塁打を放った慶田城は「いつもの(島袋)洋奨じゃないと分かっていたから助けたかった」と笑った。

 今大会3試合で一度も先制点を与えていなかった左腕が、2回に3二塁打を含む5安打で3点を先制された。4季連続となる甲子園で11試合目、1イニングに3点を奪われたのは初めてだった。

 チームが浮足立ってもおかしくない展開だったが、ベンチに動揺はなかった。失点直後に2点を返し、我喜屋監督は「このままいけば5、6点取れるという雰囲気になった」と言う。その通り、3回に追い付いた後は一方的に得点を重ねた。

 我喜屋監督は「準備の時点で勝負は決まっているはず」と言う。打撃練習では球種やコースを投手に指示せず、来た球に反応して打てるよう鍛錬を積んできた。実戦に即した準備が、どんな投手でも打てるという気持ちの余裕につながった。

 我喜屋監督が主将だった42年前の準決勝は興国(大阪)に0―14で大敗した。「あの時とは違う。甲子園を自分たちのものにしている感じがする」とナインに期待を寄せる同監督。5打点で打線を引っ張った慶田城は「(42年前の4強に)並んだのはうれしいけど、さらに上を目指したい」と力強かった。

続きを表示

2010年8月18日のニュース