気迫の連投で4強導いた 中川「僕らも強くなったんだな」

[ 2010年8月18日 15:30 ]

<関東一・成田>完投でベスト4進出を決め、右手を突き上げる成田・中川(右)

 【成田6―3関東一】成田の右腕中川の気迫が、関東一を抑えた。3回戦まで3戦連続2けた安打の強力打線を、3点に抑えて完投。「どこに投げても打たれる気がしたけど、切れのある球がコースに決まってくれた」。人懐っこい笑みを浮かべた。

 ここまでの3試合すべて完投し、17日の3回戦に続いて2日連投。疲れはたまっていただろう。だが、尾島監督が「故障でもない限り中川と心中する」と命運を託したエースは、ひと味違った。

 直球がさえた。1回2死二塁、4番打者を141キロの直球で見逃し三振に切って取ると、勢いに乗る。スライダー、チェンジアップも織り交ぜ8奪三振。10安打されたが、大量点は許さなかった。「ピンチで要所を抑えることができた」と胸を張った。

 冬場は試合球より100グラム重い練習球で投球練習を行い、春は1日置きに100球を投げ込んだ。エースはさらりと言う。「肩とスタミナには自信がある。だから、連投は得意なんですよ」

 成田は1947年と52年の夏に記録した同校最高の4強へ58年ぶりに進出。「知らなかった。僕らも強くなったんだな」と中川。気負うことなく軽やかに、新しい成田が歴史を書き換えていく。

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2010年8月18日のニュース