救世主だ!朝井、690日ぶり…涙の“初勝利”

[ 2010年8月9日 06:00 ]

移籍後、初勝利を挙げた朝井はお立ち台で目に涙を浮かべる

 【巨人7-0広島】目は涙で潤んでいた。楽天から移籍後初登板初先発となった巨人・朝井が7回を2安打無失点。「本当に夢のようで…。家族に凄いつらい思いをさせた。何とか白星をプレゼントできて良かった」。08年9月17日の日本ハム戦(Kスタ宮城)以来、690日ぶりの勝利。お立ち台での声は震えた。

 6日に原監督から先発を通達された。「そのときから緊張しっ放し。昨夜も寝つけなかった」と振り返ったが、マウンドに上がれば冷静沈着だった。これまでのイメージを逆手に取った。PL学園出身から「桑田2世」と評され、縦に大きく割れるカーブが生命線。たが、この日は91球中カーブは10球のみ。18球のフォークを勝負球にした。初回に東出、天谷を空振り三振で仕留めるなど6三振のうち、フォークで奪ったのが4つだった。
 先発陣の不振が目立った巨人が、補強期間終了間際の7月下旬にトレードで獲得。朝井は沙耶佳夫人を仙台に残し、神奈川県川崎市内の選手寮で単身赴任の再スタート。そして、新天地でよみがえった。

 ◆朝井 秀樹(あさい・ひでき)1984年(昭59)1月1日、大阪府出身の26歳。PL学園では00年夏の甲子園3回戦で智弁和歌山に敗れる。01年ドラフト1巡目で近鉄に入団。03年9月24日のオリックス戦でプロ初登板。楽天1年目の05年5月26日の中日戦(ナゴヤドーム)でプロ初先発初勝利を挙げた。1メートル77、82キロ、右投げ右打ち。血液型B。

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2010年8月9日のニュース