春8強破った長崎日大 甘い変化球を狙い打ち

[ 2010年8月9日 20:17 ]

北照―長崎日大 4回裏、左越えに2ランを放ちベンチ前でガッツポーズの長崎日大・高尾。右は金城監督

 【長崎日大4-2北照】降雨で試合開始が遅れ、1時間以上の中断もあった。いつ集中が切れてもおかしくない難しいゲームを長崎日大がしぶとく制した。「褒めてあげないといけないでしょ。怒るわけにはいかない」。選手には辛口で通る金城監督も相好を崩した。

 一回に島袋の本塁打で、北照の4番でエースの又野に先制パンチを浴びせた。だが四回に又野のソロで追い付かれる。相手の大黒柱を乗せてしまいかねない痛恨の一発。その嫌な雰囲気を高尾が一掃した。
 その裏の2死二塁。外角低めのフォークボールを引っ張ると、打球は左翼席へ飛び込んだ。高尾は「監督に変化球だけを狙っていけと言われてました」。又野が多用したスライダーやフォークが時折甘く入る傾向を指揮官が見抜き、選手が指示通りに実践した。
 昨夏の1回戦で花巻東の菊池(現西武)と投げ合った大瀬良(現九州共立大)のような、頼れる存在はいない。1番と7番が一発攻勢で2年生右腕の中村を援護した。試合の主役を問われた金城監督は「全員です」ときっぱり。春ベスト8に競り勝った1勝はチームにとって大きな自信となったはずだ。

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2010年8月9日のニュース